向き合った先に
2月ともお別れし、3月になった。
先日、大切なかたへのお誕生日の贈り物を製作した。とはいえ、自分で一から何かを作りだすことには、漠然とした苦手意識があった。未知のものだった。
けれども、お相手の笑顔を想像すると、根拠は無いけれど、なんだかできるような気がした。驚くことに、苦手意識はどこかへ吹き飛んで、無我夢中で楽しみながら取り組んでいた。
大切なかたのためなら、無限の力を発揮できるんだ。もしかしたら、人間に限界はないのかもしれない。この身を持って実感する。
きっと誰しもが苦手なものを抱えて生きている。
距離を取り、抵抗したまま、苦手なまま、生きるのはとても楽だ。失敗することもないし、失望することもないからだ。
それでも、もしかしたら、できるかもしれない。失敗しても失望してもいいから、ひょっとしたら出来そうかもと思えたならば、とりあえずやってみてほしい。
とりあえずやってみると、また新しい自分に出会えたような気がする。不格好でも、成果が上がらなくても、誰に見せなくても、それでいい。
もはや、克服できなくていい。
苦手なままでもいいんだ。
とりあえずやってみようかなと、
一歩踏み出せた自分を、
未知のものと向き合えた自分を、
そっと認めてあげてほしい。
逃げたまま生きるのは楽だ。
でも、ひとつひとつ、ほんの1ミリでも良いから、未知のものに向き合えば、新たな自分に出会えるかもしれない。
逃げずに向き合ったその先には、新たな自分が静かに優しく待っていてくれる。
あなたなら、きっと向き合える。
あなたの可能性はいつも無限大だ。
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