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別居婚のメリット・デメリット【実践者が語る】


 こちらの記事でもお話ししたとおり、私は結婚しています。ですが、別居婚を選んだので、現時点でも妻と一緒に住んではいません。

 そこで今回は、別居婚をしてみてわかった、メリット・デメリットと、今後の展望、おすすめするか否かを簡単に書かせていただきます。

 事実婚は…もしかしたら対比する概念になっているかもしれません。ですが、否定するわけではなく、あくまでも対比構造だと思ってください。




1.別居婚のメリット

(1)独身顔負けの自由さ

 なんといってもこれでしょうね。婚姻関係という民法上の関係を築きながら、生活実態は独身時代と変わらないという、いいとこどりができます。

 なので、友人と夜遅くまで遊び歩いたり、突如長距離ドライブに出動したり、死ぬほど残業したりできます。

 あ、残業はしたくないな…。


(2)会うときはいつも新鮮

 毎日顔を合わせていると、マンネリ化してくるものです。ですが、別居婚だとそんなこと起こりません。毎回がお久しぶりなので、新鮮な気持ちで相手と顔を合わせることができます。それに、相手との時間が貴重な時間なので、毎回毎回が充実したものになります。

 夫婦でありながら恋人気分も味わえるという、こちらもいいとこどり


(3)すぐに結婚/離婚できる

 生活実態を変えないまま行政手続きを進めていくので、わりとすぐに結婚できてしまいます。一方、生活実態を変えていないので、関係が破綻したらすぐに離婚できます、たぶん。

 良くも悪くも、共有財産が少ないため、くっつくのも分かれるのも同居婚より簡単ということですね。とりあえず結婚してみる、ができるのは別居婚強みかと。



2.別居婚のデメリット

(1)金がかかる

 一般的に、「結婚をしたらお金が貯まりやすい」といわれています。これは、生活費を2人で支えることになるからで、とくに、家賃や光熱水費といった固定費の負担が軽くなるのが大きいです。同居開始から子どもを授かるまでが絶好の貯蓄期間といわれますよね。

 ですが、別居婚ではそんな常識が一切通用しません。なぜなら、生活費は変わらず各々が負担しているから。なんだったら、相手の家へ通う費用が余計にかかります。私自身、結婚後のほうが月々の支出は多いです(わずかながら)。幸い、私も妻も貯蓄や節約に強い人間ですから、収支自体はプラスであり続けていますが、伸び方は確実に落ちました。

 そう考えると、別居婚ってある程度経済力がある若者の道楽なのかもしれませんね。


(2)初動が遅れる

 当然ですが、同居婚のカップルに比べて諸々の動きは鈍くなりますとくに、初動が遅れるのは明確なデメリットでしょう。

 例えば、パートナーが急なケガや病気にみまわれた場合、手助けをするには相手のところへ行くというひと手間がかかります。おそらく、同居婚と比べれば1~2時間程度のロスが発生するでしょう。

 それと、腰を据えた話し合いの場は意図的に設けないと作れませんので、意思決定のスピードは格段に落ちます。私たちの場合、電話もほとんどしませんから、話し合う場はかなり少ないです。おそらく、意思決定にかかった時間は、同居婚カップルと比べて1.5~2倍くらいだったはず。

 あと、浮気などの隠し事を見つけるのにも時間がかかるでしょう。してませんよ、私は。でも、物理的な距離を作るというのはそういうことです。


(3)周囲の理解は得にくい

 いくら多様性の時代だとはいっても、別居婚はまだまだレアもの。周囲の理解は得づらいです。とくに、親世代からの否定的な反応が多いです。

私が言われたことのある意見は以下のとおり。

「いつ一緒に住むの?」

「すでに仲が悪いのか?」

「はじめから別居じゃ長く続かないでしょ」

「別居じゃ(結婚した)意味がない」

書き出してみたら、わりとメチャクチャ言われてますよね。でも、そういうことは平気で言ってこられます。その覚悟で臨む必要があります。

 大人2人が話し合って決めたことなんだから、周りがゴチャゴチャ言ってくるなよ、って思いますけどね。



3.別居婚をしてみて・・・

(1)私はしてよかった

 私自身、別居婚を選んでよかったと思います。私はやりたいことが多く、自由でいたかったですし、妻は一人暮らしを始めたばかりで、自己研鑽を積みたいとのことでしたから。双方がやりたいことをやりながらも、結婚周りのいろいろを進めることができ、結果いいとこどりができました。

 それに、別居婚というレアな体験ができたことで、価値観が広がったように思います。周囲にも薦めたい。


(2)同居はいずれする

 妻も私も子どもを望んでおり、子育てをするには人手がいることは承知しています。ということで、近々同居する方向では検討を進めています

 ただ候補は…まったく未定ですし、子どもの計画も未定ですから、まだしばらくはかかりそうですけど。


(3)みんなも別居婚を選択肢に

 先述のとおりデメリットはありますけど、メリットもたくさんあります。結婚はしたいけどやりたいことがある、とか、今の人と結婚すべきかを決めきれない、というような人はとりあえず別居婚をしてみて、同居婚に切り替えるか、やめてしまって独身貴族を選ぶか、はたまた相手自体を切り替えるかを見極めてみてもいいのでは?

 婚活がしやすい期間は、世間のイメージほど長くないですよ、たぶん。

 多様性の時代ですし、自分なりの夫婦/パートナーシップ像を作ってみてはいかがでしょうか。そして、その形の1つとして、別居婚も入れてみてはいかがでしょうかと、別居婚の経験者がお薦めいたします。

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