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女性特有の内臓との付き合いについて⑦

子宮摘出をすると決め、家族や職場に入院日程を伝えました。
職場には具体的な病名や処置内容は言わず「入院するのでこの日程は休暇を取ります」と伝えたのみ。そのあたり、弊社は繊細に扱ってくれます。聞かれれば答えることに抵抗はないものの、わざわざ言うことでもないし、聞く必要もない、と上司や同僚も思っている。
もしこれが悪性の腫瘍などで、この入院だけでは済まない療養闘病生活が長引く想定があれば直属の上司には伝えたのかもしれないけど、そういうわけでもないし。
休暇には、年次の有給休暇とは別に積み立てているライフイベントの際に使うことができる休暇を充てることができました。
健康保険組合には早々に高額医療費限度額認定証を発行依頼。早すぎて一旦却下になり、入院の前月になってからしろとのことでした。

母に伝えたときは「そうか、近所の〇〇さんもとったって言ってた」とだけ。そういう症状で摘出を選ぶ人はちょいちょいいることをさすがに説明しなくてもわかっていました。
あとは具体的な日程とか、入院中の猫の世話とか、立ち会いしてもらいたい時間帯のお知らせで事務的に終了。
悲壮感漂わなくてよかった。まあそもそも悲壮感とか不要な案件だし。

入院手続きの書類に同居の家族を主とした保証人の欄が多数あるのには困りました。
一人住まいの私の場合、同居ではない実家の家族を身元引受人欄に書いたら、連帯保証人はさらに世帯が別の人の名前をもらわないといけない。この欄は世帯を持っている姉に依頼。
こういった欄に名前を書くにはそれなり親しい間柄である必要があるけれど、そういうことを頼める人が身近にいない人もいるだろう。実家が遠いとか、親が年老いていて保証人のお願いはできないとか、家族には入院の事実を告げたくない関係性の人もいるだろう。ひとり住まいで入院する人など無数にいるだろうに、いなきゃいないでどうにかしてくれるのかな。
私は幸い実家が近く、実家の人々や兄弟家族とも円満にやっているので保証人などの欄に書く名前もあるけれど、家族とは疎遠の人や天涯孤独の人は入院の際のこの問題にどう対処しているのか気になりました。たとえば同性のパートナーと長年家族同然の暮らしをしていても、家族とは認めてもらえない、とかの切実さもリアルに想像できました。
書きながら、そんなことを考えていました。

手続きの書類の他に、1週間前から飲む下剤やコロナ対策の体調管理表などを渡され、1週間前からの行動制限が言い渡されて、入院前の申し送りは終了です。

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