見出し画像

「自然と人のダイアローグ」展 ―駒田航さんナビゲート、福間洸太朗さんの音楽と共に楽しむ音声ガイド

アコースティガイド・ジャパンのnoteへようこそ。
上野の国立西洋美術館では、「国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」が開催中です。(2022年9月11日まで)

ドイツのフォルクヴァング美術館×国立西洋美術館の珠玉のコレクションから、19世紀後半から現代まで、西洋の芸術において、自然がどのように表現されたかを辿る展覧会。
人間と自然、芸術家と自然との、時を超えた対話に耳を傾けてみませんか?

—駒田航さんと辿る、画家たちと自然との対話

駒田さん収録風景

音声ガイドのナビゲーターは、ドイツで幼少期を過ごした声優の駒田航さんが担当。ときに画家の言葉をセリフ調で交えながら、画家たちが自然とどう向き合い、どんな方法で表現しようとしたか、丁寧に解説します。

左:ポール・ランソン《ジギタリス》/ 右:ポール・シニャック《サン=トロぺの港》
(いずれも国立西洋美術館)

「色を強めに使っている絵が好き!」とおっしゃる駒田さん。
今回の展示で気になった作品は、ポール・ランソン《ジギタリス》とポール・シニャック《サン=トロぺの港》。

「シニャックは、引きで見れば何が描いてあるかすぐ分かるんですが、寄れば寄るほど、『これ、点なの?』と。そういう面白さがある。じかに足を運べる美術館だからこそ、絵のタッチとか、オリジナルのものが見られる良さがありますよね。」

(駒田さん収録後インタビューより)

アプリ版音声ガイドでは、駒田さんのスペシャルメッセージを特別収録しています。フォトグラファーでもある駒田さんが、自然というテーマで撮るとしたら?? そちらもお聞き逃しなく。

そして駒田さんがナレーションをするにあたり、影響を受けたというのが、
本展スペシャルコラボ、福間洸太郎さん選曲・演奏の音楽です。

—ピアニスト福間洸太朗さん選曲・演奏の名曲とともに、新たな鑑賞体験を

世界的に活躍するピアニスト福間洸太朗さんが、本展音声ガイドのために、ご自身の演奏する音源からBGMを選曲してくださいました。
事前にお渡しした作品画像やガイド解説の原稿を参考に選んでくださったのは、全6曲!
音声ガイド内では、選んだ楽曲についても、生のお声でコメントを寄せてくださっています。

例えば、モンドリアン《コンポジション Ⅹ》に選んでくださったのは、J.S.バッハが作曲し、ブラームスが編曲した『シャコンヌ』。悩んだ末に選んだ、というその選曲理由は・・・音声ガイドでお聞きください!
(楽曲の視聴はこちら
先日、展覧会を実際に鑑賞された福間さんは、「実際に見ると立体感を感じたので、オーケストラ曲も合いそう」と仰っていました。

ピート・モンドリアン《コンポジション Ⅹ》(フォルクヴァング美術館)を鑑賞中の福間さん

そして、ゴッホの《刈り入れ》に選曲されたのが、ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』。駒田さんも曲を聴きながらナレーションをあてていて、涙が出そうになったと話していました。
福間さんも、「絵の持っている雰囲気と、パヴァーヌの持っている雰囲気が合う。ゴッホの絵からは、すごく切なさを感じますよね。それが、私がパヴァーヌの旋律に対して持つイメージとリンクしたんでしょう。」と仰っていました。(楽曲の視聴はこちら

福間さんとフィンセント・ファン・ゴッホ《刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)》(フォルクヴァング美術館)

音声ガイドの解説がつかない作品も、関心を持ってじっくり鑑賞されていた福間さん。カンディンスキーもとてもお好きだそうです。

「もともとカンディンスキーが好きで、音楽で言うと、ショスタコーヴィチに通じるかな、と個人的には思っています。勢いがあって、直線と曲線のバランスが絶妙。いろいろなディテールもあって、それが何を表しているのか、想像が膨らみます。ユーモアもありますよね。絵を見ながら音楽を想像するのも好きです。」

来館後インタビューより

福間さんのおすすめの展覧会の楽しみ方は・・・

「まず、シンプルに何も聞かずに絵だけを見て受ける印象があるでしょう。次に駒田さんのナレーションを聞いてみると、その印象が変わるかもしれません。そして私の音楽が流れて、また印象や空気感が変わったりすると思います。二重に楽しめるのではないでしょうか。
今回のコラボで、絵画の可能性、また音楽の可能性を、改めて感じる経験になりました。」

来館後インタビューより

ガイドで使用した全楽曲については、下記で試聴することができますので、アクセスしてみてください。
https://naxos.jp/news/nature2022

駒田さんのナレーション、そして福間さんの音楽と共に、絵画とじっくり対話してみれば、いつもの鑑賞では気付かなかった発見や、知らなかった感情に出会えるかもしれません。(タカハシ)
*******************************************
アコースティガイド・ジャパン
https://www.acoustiguide.co.jp
Twitter: @ADaudioguide @kikubi_AG
*******************************************

-展覧会概要

「国立西洋美術館リニューアルオープン記念
 自然と人のダイアローグ 
 フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」
会期:2022年6月4日(土)~9月11日(日)
会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)
開場時間:午前9時30分~午後5時30分(金・土は午後8時まで)
休館日:月曜日(ただし、8月15日(月)は開館)

-音声ガイド概要

会場レンタル版に加え、アコースティガイド・ジャパン公式アプリ「聴く美術」でも好評配信中!
配信期間:2022年9月末まで予定
▶iOsの方はこちらから ▶androidの方はこちらから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?