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小学校受験>ペーパー学習の進め方

小学校受験の要の1つであるペーパー学習。
受験攻略必須項目のうち、最も親子バトルが絶えない分野です。

「なんでわからないの?」
「きのうはできたよね?」
「さっき説明したじゃん!」
など、必死であるが故に今考えれば鬼のような言葉を幼児である子供に
つい投げかけてしまう。子供の寝顔を見ては猛省する毎日でした。

そういう時に限って夫登場。
「そんなネガティブな言葉しかかけられないんなら受験なんてさせなきゃいいだろ!」
いやいや、あなたは何もしていないでしょう。
そして子供にそんな言葉をかけちゃいけないのは十分わかってる。
朝から晩まで子供を見ているのはこの私だ!
あなた今まで寝てたよね?
断片的なやりとりだけを見て文句だけいうのはお門違いだ!!!
と心で呟き、自己嫌悪と夫への怒りとで沸騰してはなんとか気持ちを落ち着かせるの連続。

今そんな状態のママがたくさんいるはず。
大丈夫、どこの家庭も同じです!
超協力的なパパがいるご家庭はごく一部。
私調べによると、父親はほとんどの家庭が口だけ出してくる。
母は家事に育児に仕事に孤独な受験勉強との闘いに心身共にヘトヘト。
どうか上手に憂さ晴らしをしながら乗り切りましょう!

さてさて本題のペーパー学習について少しまとめてみます。
2人の娘をペーパー難関校に入れた経験から、少しでもお役に立てるといいのですが。

①時間帯
みなさんはどの時間帯にペーパーをさせているでしょうか。
私は朝をとにかく有効活用することにしていました。
娘の朝のスケジュールは以下。このルーティーンは旅行中も含め、
年中の夏から決して崩さないようにしました。
6:30起床→6:30-6:45体操(ラジオ体操や基本ステップ、サーキット運動等)→6:45-7:05朝食、7:05-7:20準備→7:20-9:00 ペーパーほか

起きてから必ずラジオ体操や縄跳びをさせていたのですが、
これはすごくよかった。
体も目覚めるし、朝食もささっととれるようになるし、その後のペーパーもはかどります。
朝勉強をすることのメリットはまず「疲れていない」ということもありますが、入試の時間を考えたことが朝活の始まりでした。
長女は3月中旬生まれ。入試は逆誕生日順でスタートすることが多いという情報を仕入れました。
その場合、8:30の集合で試験開始は8:45-9:00。
つまりその時間には体、脳みそ共にトップギアに持っていかなくてはいけないのです。実際長女の本番の呼び出し時間はほとんどの学校で8:30でした。また、小学校に入ると大体8:30に一時間目が始まりますよね。

年長の夏あたりから、教室の先生に「朝型の生活に変えて!」と言われ始めますが疲れのたまってくる年長の夏あたりから生活パターンを変えていくのは至難の業です。
まずは30分でもいいから、早い段階で朝にペーパーをする習慣をつけるといいと思います。

②理解度の把握
よく、朝20枚!夜20枚!とか言いますが、ペーパーの学習はたくさんやったからいいというものではありません。
まずは、幼児教室で習ってきたものが定着しているのか親が確認する必要があります。おすすめなのは、まず前日の幼児教室の復習から始めること。
答えがあっているからそこは復習しなくていいのではなく、
考え方のプロセスが正しいかどうかを言葉で説明させてください。
子供は賢いので、答えだけであれば前日のことぐらいしっかり覚えています。
「ママにおしえて!」というスタンスで子供に先生をさせてください。
しっかり理解しているな、と思えばその単元はそれでOK,
あやしいな、と思ったら類題を作ってもう一度一緒にやっていきましょう。
その後、理英会の「ばっちりくんドリル」やこぐま会の「ひとりでとっくん」などを使って単元の定着をはかりましょう。
ここでも!単に〇×をつけて終わりではなく、しっかり隣に座って
どのように考えて問題を解いているのかを見ておく必要があります。
「ひとりでとっくん」という名前ですが、決して一人で解かせるのではなく「ふたりでとっくん」してください。

ある程度まとめて学習することで、定着に繋がっていきますが、
子供はすぐ忘れます。
重要な単元は折に触れて繰り返し繰り返し、このプロセスをたどっていけば、しっかり土台ができるようになります。
難問は年長の夏以降、しっかりとした土台固めをした後で十分。
この作業を丁寧に行っていけば、子供も自信を持って難問に取り組めるようになるし、難問に挑戦してわからなくても簡単には心が折れることはなくなります。
娘たちがお世話になった教室の先生が、
「地下工事を突貫工事にしてしまっては、高いビルは建ちません!」と常におっしゃっていたのを思い出します。

③説明させることのメリット
②の続きになるのですが、大事なことだと思うので別立て。
昨今の入試はペーパーだけでなく、口頭による回答を求められることが多くなっています。面接でも、ある一つの質問から次々と発展させて子供の頭の回転や会話力、思考力を見ていく学校が増えています。
長女の面接で印象に残っているものは、
先生「保育園ではどんな遊びをしていますか?」
娘「おうちごっこをしています。おうちごっこは、お友達が色々な家族のメンバーになりきっておままごとをする遊びです。」
先生「あなたは何役をしますか」
娘「お母さん役をすることが多いです。」
先生「どうしてお母さん役をしたいの?」
娘「お母さんはおうちの中で一番たくさんお仕事があるからセリフも多くなるからです」
先生「じゃあもし他のお友達がお母さん役をしたいって言ったらどうしますか?」
娘「お友達に譲って私はお姉さん役をします」
先生「お姉さん役も別のお友達がしたいって言ったらどうしますか」
娘「一緒にお姉さん役をしよう、と言います。お姉さんはお母さんと違って家に2人いてもおかしくないからです。」
こんなやり取りがありました。

我が娘ながら、よくやりきったな、と思いましたが、日頃の「説明を徹底的にさせる」という訓練が役に立った瞬間でした。
我が家では、ペーパーの考え方を説明させるだけでなく、
移動中の時間を使い、目に見えるものの実況をさせるようにしていました。
例えば車での移動であれば信号や標識、みんなルールを守っているか。
電車での移動であれば切符の販売機や電光掲示板、路線図、ホーム、優先席、つり革などの単語を覚えさせて電車内で気を付けるべきことを話させる。suicaやpasmoで入るのではなく、わざわざ切符を買って見せたりもしました。
バスでもバス停、降車ボタンなど乗り方のルールを教え、気を付けるべきポイントを説明させる。
雨の日だったら、地震が来たら、いろいろな場面を想定して一緒に考えながら言語力を磨いていきました。
これは、机上で「常識」の問題に取り掛かる際にも実際の経験によって生き生きと答えられるようにもなるし、登校、下校時のルールを先取りして学ばせておくこともプラスに働きます。
次女のある学校の面接では
先生「今日は何で来ましたか」
次女「○○線できました。」
先生「車窓からは何が見えましたか。」
次女「川も見えたし、たくさんビルがあって窓に光があたって、キラキラしてとてもきれいでした」
先生「電車の中にはなにがありましたか」
次女「つり革やドアの前にバーがありました。」
先生「何のためにあるのか知っていますか」
次女「急に止まった時に転んでけがをしたり、周りの人に迷惑をかけないためです」
これも、いつも実況中継をさせてきてよかった、と思った瞬間でした。
言葉の訓練、頭の訓練にもなるのでぜひぜひ、やってみてください!

④〇の書き方
これは年長の夏を超えたあたりから意識したらいいと思うのですが、主に女子校志願者には気を付けてほしいポイントです。
ペーパーの答えを書く時に、〇や△や□、◎などの記号を書きますが、
これを濃く、丁寧に書く練習をしましょう。
始点と終点がしっかり合っているか。
答えがあっていれば〇がキレイだろうが汚かろうが配点は変わらないだろう、と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
もちろんそうかもしれませんが、
なににでも丁寧に取り組み、採点をしてくださる先生に敬意を払うことまでできていれば鬼に金棒です。
これは、ペーパーが時間内に解けるようになり、余裕が出てきた最終段階での「+α」を狙う仕上げの話なので、頭の片隅に入れておいておくぐらいの感じで。

次回以降、各単元での教えるポイントについて少しずつ書いていけたらと思います。


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