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世界のイチローズモルトはこうして日々進化を遂げる…秩父蒸溜所探訪記(第5部)

いよいよラストです~!
テイスティングを交えつつ(スガの超ざっくりしたコメントで恐縮です💦)、奥山さんご自身のバックグラウンドや経緯、そして秩父蒸溜所としての今後の展望について伺いました~‼


まずはこちらを。香りにはナッツやウッディさが。味わいには甘味や複雑味が感じられました。
コンチェルトという品種を使っているそうです。
奥山さんはテイスティングで麦の品種を言い当てられていました👏
こちらはミズナラウッドリザーブを、
秩父蒸溜所特製のミズナラホグスヘッドで2年追加熟成したもの。
香り、甘味共に特徴的で、比較的ライトな印象。
余韻は甘味がよく伸びました。

ところで、若くして第一蒸溜所の製造リーダーを務められている奥山さん🥰
蒸溜所見学も終えたところで、根ほり葉ほり聞いちゃいました!!まずはベンチャーウイスキーへの入社の動機から…

Q. 入社の動機・経緯をお聞かせください!
A. 物心つく前から盛岡の祖父が幸せそうにお酒を飲む様子を見ていたので、子供の頃からお酒に興味がありました。大学4年間、静岡県三島市のウイスキーがたくさん並んでいる居酒屋で働いており、そこにスクエアボトルの羽生15年がありました。ブランド名にある「イチロー」さんに会いたくなり、というよりもウイスキーを造りたくなり(笑)、2013年、渋谷で行われたBar Showに参加して直接お話を伺いました。すると、伊知郎さんの目力とオーラ、そして紳士的な振る舞いに心奪われ、その場で「働かせてください」とお願いしました。しかし、文系で即戦力になる専門的な知識があるわけでもない勢いだけの若者には特出した魅力はありません。その後入社までに2回ほど断られましたが、その間にせめてウイスキーに対する基本的な知識や官能評価だけでも身に付けたいと思い、アルバイト代をバー巡りとウイスキー約200本の購入に使って、スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)のウイスキーコニサー教本などを読み込んで、21歳でウイスキープロフェッショナルを取得しました。今思い返すと、知識や官能評価よりも三島のバーテンダーさんたちとの縁を紡ぐことができたのが、何物にも代えがたい宝物なのだと思います。地元岩手県盛岡のバーテンダーさんたちにも応援していただき、3回目?4回目?の正直で、入社させていただくことになりました。そこからはもうがむしゃらです(笑)

…凄まじい情熱ですね!!
そんな奥山さんのお酒との付き合い、経緯はどのようなものだったのでしょうか?

A. お酒にずっと興味があったので働いていた居酒屋のマスターから美味しいお酒をたくさん教えていただきました。その後、地域のバーを巡ってバー文化の虜になり、バーで提供されるカクテルなどのお酒、そして立ち居振る舞いに魅了されていきました。気が付いたら、今ではウイスキー造りに携わり、毎晩ウイスキーを楽しんでいる状況です(笑)。

なるほど…今一番好きな酒類はやはりウイスキーですか?

A. その時々でいろんなお酒を飲みますので、お酒全般好きです。中でも、楽しい時も感動した時も悔しい時も苦しい時も、寄り添ってくれていたのはウイスキーだったことが多いです。

マデイラ!香りは枝付き干しブドウ、味わいには黒糖やブドウ、甘味がすごい🥰
こちらはブレ―マーという麦の品種を利用されているそうです。
このポートパイプはサルファリーがすごい!!それも「個性」だとおっしゃる奥山さん。
少しブレンドするだけで一気に味わいに厚みが出るそう🥰
ちなみにブレ―マーとはドイツの麦で、窒素含有量が高く、糖の収量は少ないそうですが、
美味しい原酒ができるとのことでした。

奥山さんに、さらに質問しちゃいます~!

Q. 秩父蒸留所以外で、好きな蒸留所、あるいは目標としたいような蒸留所があれば是非教えてください。
A. 正直たくさんありますので、思い入れのある蒸溜所ですと、スコットランドを電車で一人旅した際に心震えたハイランドパークでしょうか。たまたまだと思いますが、当日私が見たい工程が全て稼働しており、スタッフのおもてなしに感動しました。本場のご見学対応を学び、秩父蒸溜所でも実践していこうと心から思った蒸溜所です。

なるほど~。そういえば私達も、見学途中、作業されていたスタッフの方々全員から、ハキハキとご挨拶いただき、感銘を受けていたところでした。それをお伝えすると、ベンチャーウイスキーには営業職はいません、と衝撃の告白が‼「一人一人が会社の代表という意識で立ち居振る舞いできるよう、チームメンバーと一緒に学んでいます」とのことでした。ほぉぉぉ…

Q. 製造リーダーとして、ご指導等、何かとご苦労を重ねられることが多いのではないでしょうか?
A. 「ウイスキー造りは人」だと常々考えておりますので、お客様を感動させるウイスキーを造り続ける探求心だけでなく、肥土の意志を引き継いで、「人」としても成長できるチームになれるよう、私自身チームと共に成長していきたいと思っております。

…😢
素晴らしい…心意気のあまりの素晴らしさに、言葉を失い、気を失いかけたスガは、かろうじて最後の質問をさせて頂きました。

Q. 今後の展望についてお聞かせください。
A. ベンチャーウイスキーの社名にある通り、私たちはウイスキーに人生を賭けています。私たちの飽くなきチャレンジ精神が生み出す「ウイスキー造り」にご期待ください。

か、かっこEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!
奥山さんファンが必ずや増えるであろうこの一言!!!!!!!!!

そんなこんなで、更に秩父蒸溜所が好きになってしまう探訪記となりました。この後、夜の秩父を徘徊してから帰路に着きましたが、某バーで肥土社長とたまたま遭遇し、ご挨拶させていただくことができました!秩父、徘徊するもんですね~。

非常に内容の濃い見学をアテンドしてくださった奥山さん、本当にありがとうございました🥰
また、お忙しい中見学を許可してくださった、肥土社長はじめスタッフの皆様にも感謝申し上げます。

と、いう訳で、いかがでしたでしょうか?長文失礼致しましたが、ここまでお付き合いいただいた皆さんにも御礼申し上げます!ありがとうございました!!

次回はもう少しライトな記事を…公開したいと考えております。その時にまたお会い致しましょう🥰

すらんじば~