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AIとの共存

10年前は想像もつかなかったような発展を遂げた
2020年現在を語る上で、欠かせない存在となっているのが"人工知能(AI)"。

「AIの知能が人間を超える」

そんなことが囁かれていますよね。

そこで今回は、日常生活にも深く密着しているAIとうまく共存するためにはどうするべきかについて考えてみたいと思います。

"AI"とは?

AIはArtificial Intelligenceの略で、
日本語に訳すと"人工知能"を意味します。

一言に人工知能と言ってもわかりにくいので、
人工知能の説明について確認してみましょう。

人工知能とは、人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェアやシステム。
具体的には、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことをいう。
引用元:IT用語辞典 e-Words

つまり、人工的に作られた人間のような知能のことを指します。

そして、人工知能は以下の2種類に分かれています。

・特化型人工知能(Narrow AI)
・汎用人工知能(Artificial General Intelligence)

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まず一つ目の、特化型人工知能とは、個別の領域に特化して能力を発揮する人工知能のことを指します。
すでに人間の知能を上回った能力を持つものか数多く実用化されています。
例えば、プロの棋士とコンピュータ将棋ソフトウェアが対決する電王戦でAIが人間に勝ったことがとても有名ですよね。
ここで使われるAIは特化型人工知能です。

一方、二つ目の汎用人工知能とは、異なる領域で多様で複雑な問題を解決する人工知能のことを指します。
例えば、感情を認識するロボットのPepperくんや、手塚治虫氏の有名なマンガ「鉄腕アトム」は」汎用人工知能の一つなのです
しかし、この汎用人工知能は開発のために解決しなければならない問題が多く、実用化されているものはほとんどないのが現状です。

また、他にも「弱い人工知能」「強い人工知能」といった分類方法もあります。

「弱い人工知能」とは、ある枠の範囲で考える人工知能のことで、特化型人工知能の別の呼び方に当たります。

「強い人工知能」とは、ある枠を超えて考える人工知能のことで、人間のようにものを考える、認識・理解し、人間のような推論・価値判断をもとに実行することができるものを指します。上で言う、汎用人工知能の別の呼び方になります。

AIに仕事を奪われる時代

ここまででわかったことは、人間が人間を超える知能を持った人工知能を発明できるということです。
すると、その人工知能はさらに高い能力を持つ人工知能を発明できると考えられますよね。
つまり、爆発的に知能の高い人工知能が開発され、人間には到底想像もできない人工知能か生み出され、生活が一変してしまう未来が現実に起こるかもしれません。

ここで、問題になってくるのが人工知能に仕事を奪われてしまうということ。

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(参考:週刊ダイヤモンド「機械に奪われそうな仕事ランキング1〜50位」)

このランキングは、人工知能に奪われそうな仕事ランキングです。
「今後、10~20年の間に人が行う仕事の半分が機械に奪われる」という内容の発表をしたことで注目を集めた、英オックスフォード大学のオズボーン准教授らが論文において発表したものです。

1位は小売店販売員。
これは、人間に代わってロボットが接客をするということではなく、Eコマースの発展により店舗の販売員が必要ではなくなるということです。

このランキングの上位に入っているものに共通している点は、人工知能にさせた方がコストがかからず、人間よりも正確にこなせるということ。
特別なスキルを求められない仕事や、データの分析・パターン化された操作が求められる仕事については、今後人工知能に置き換えられる可能性が極めて高いのです。

アートディレクター、インテリアコーディネーター、フラワーデザイナー、メイクアップアーティスト、映画監督、クラシック演奏家、ゲームクリエーター、テレビタレント、はり師・きゅう師、美容師、保育士、マンガ家、ミュージシャン、経営コンサルタント、産業カウンセラー、中小企業診断士

一方、これらは人工知能に奪われないと言われている仕事です。

人工知能にはない人間の強みは、感情や意志があることです。
上記意外にも、新しい価値を生む仕事、人間の心に深く関係する分野、創造性、協調性が必要な業務、イノベーションを創出したりする職業、他者とのコミュニケーションが求められる仕事は、簡単には人工知能に置き換わることはないと言われています。

AI時代に求められる能力

では、AIに仕事が奪われると言われているこのAI時代に求められる能力は何なのでしょうか。

それは、社会人基礎力です。
社会人基礎力とは、経済産業省が提唱している概念で、現代のビジネスパーソンが仕事で活躍するために必要な能力がまとめられており、3つの能力と12の要素から構成されています。

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(参考:ANAビジネスソリューション)

これらはAI時代だから特別に求められるスキルというわけではありません。
つまり、時代やAIの存在によって仕事で求められるスキルが急激に変わってしまうわけではないのです。

しかし、AI時代だからこそ求められるスキルもあります。
それは、仕事の中のどのタスクをAIに置き換えるか考える力です。
人工知能とうまく共存していくためには、常にAIをどう活用していくのかを柔軟に考えられることこそが重要だと言えます。

AI時代での働き方

日本では、他に類を見ない超高齢化社会に突入し、人材不足が深刻化しています。
その一方で、企業の中では生産性向上のためにAIに仕事がどんどん置き換えられている現状があり、AIの存在を見てみぬふりすることはできません。

これからは、「AIをうまく活用する人」と「AIに使われる人」の差がこれまで以上に出てくることが予想されます。

「AIに使われる人」にならないためには、上記で述べたような社会人基礎力を若いうちに身につけ、人間ならではの能力を養うことが重要です。
AIは知識を身につけることは得意ですが、思考力は身につけることは困難で、人間ならではの強みです。

これからのAI時代で生きていくために、人材業界というフィールドは社会人基礎力を身につけるに持ってつけの環境だと考えています。
そして「人」という強みと社会人基礎力を通して、社会問題に対峙していくことが、今の自分にできることです。
また、AIを自ら考えて活用し、協力することでさらなる自分へと成長できるのではないでしょうか。