Living well is the best revenge.

「アズミ・ハルコは行方不明」を観終えた。

内容理解は正直できていないものの、転職したい欲求がむくむくと湧いた。

正しく「優雅な生活」のために。

アズミハルコ(27歳)の月給が13万。10歳年上の先輩が17万。

月100万貰っている上司に彼氏がいるかだの35歳過ぎると卵子が腐るだの男性には高い給料を払わなくてはいけないから女しか雇えないだの言われて過ごす。

私の職場はそんな大問題になりそうなセクハラはないが、同じ仕事内容でも明らかに男性と女性の給与水準に格差があり、結婚するものという考えが当たり前に漂っている。

私の月給はアズミハルコと数万しか変わらない。そして結婚をする気がない。

この給与で独りでやっていけるのか、この映画を観る前から危惧はしていた。

でも転職をする勇気も自信もないまま勤続年数を増やしている。

映画を観終えて転職サイトを覗き、書類審査・面接・新しい仕事を覚える日々・新しい人間関係を想像し、嫌になり、スマホを置いた。

そんなふうに問題から目を背けてとりあえず毎日を過ごしてる。

とりあえず過ごしているだけで気付いたら30歳目前である。

バリキャリなわけでもなく、結婚しないと決めていて、それでも、「だからあの人は結婚できないんだ」と陰口を言われる近い将来にはとても恐怖を感じる。

実際に生活をしていけないかもしれないという恐怖も。

かといって生活ができないわけではきっとない。

贅沢をしない、最低限の、衣・食・住。

これを保てるお給料は戴いているはずだ。

でも私は優雅な生活で復讐がしたいと思ってしまう。

復讐の対象は自分でもわからない。

過去なのか、未来なのか、今なのか。

他人なのか、家族なのか、自分なのか。

優雅な生活で復讐がしたくて堪らないのに今の生活水準で満足する意欲もなく、生活水準を上げる努力もできない。

きっと私はたくさんの人が当たり前に頑張れることを頑張れない。

安易に死にたくなってしまう。

今後もずっと死にたいまま、とりあえず毎日過ごしていく。

アズミハルコのように消えることもできない。

現状と未来に絶望しながら逃れようともできない自分を再認識した映画だった。

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