4年前に料理をやめた。その理由
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4年前に料理をやめた。その理由

廣岡 茜|イントレプレナー

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「ポテトサラダくらい自分で作れ」「冷凍餃子は手抜き」という発言への怒りがツイッターで話題ですが…

私は4年前に料理を捨てたので、なんか遠い世界の話題のように聞こえる。

今回は私が料理を捨てた理由と、捨てて良かったことを紹介する。

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なぜ私は料理を捨てたのか?

6年前夫と結婚した当初、私は料理をしていた。

多忙で不規則な生活を送る夫のために、毎朝お弁当をつくり、夕飯も作った。

私にとって「お弁当」は愛情表現の1つだったので、作る事自体に意義があり、中身にこだわりはあまりなかった。いつも決まった具材を使い捨て容器に詰めていただけ。

夕飯もクックドゥなどの簡易調味料をフル活用して一応毎日用意していた。でも、自分が作った料理があまり好きではなく、というか人様が作った料理の方が美味しく感じられるタイプなので、自分の分は外で食べたりスーパーで買ったりしていた。

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夫は帰宅時間が深夜なので食べる姿を見ることはほぼなかった。そして深夜飲食と私のハイカロリー料理のせいで、彼は太った。
幸せ太りと人に言っていたけど、明らかに私の料理の栄養バランスが悪かったのだと思う。

「バランスの整った献立を毎日考え、買い出しし、レシピを見て調理し、皿に盛る」その一連の作業が私にはハードルが高いもので、「私は料理が根本的に好きではない人間だな」と認識していった。


ただ、夫の実家からは毎月野菜が送られてきた。調理が難しい野菜もあった(たけのこや山菜など)
だんだん料理をするのが面倒になり、冷蔵庫を開けると使いこなせない食材がギッシリ入っているのをみて憂鬱になった。
賞味期限ってなんでこんなにすぐ切れるんだろう。。というくらいに期限内に計画的に食材を使いきれなかったし、野菜も使いきれず腐らせてしまったこともあった。義母の気遣いや食材を無駄にして、罪悪感が生まれた。

冷蔵庫の野菜をまだ消化できていないのにまた実家からは次の野菜が送られてきた。

それらをうまく保存し、有効活用する方法はネットや料理本を見ればたくさん載っていたと思う。でも、どうしてもモチベーションが上がらなかった。
だんだん私は料理から遠ざかり、罪悪感だけが蓄積した。

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お腹に子供ができ里帰りしたので、ますます料理から遠ざかった。出産後赤ちゃんのお世話で心身疲弊していた私は、自宅に戻り夫に言った。

「わたし、料理やめるわ。」

夫がどんな反応だったか記憶がない。
でも出張が多く家事育児に参画できづらいことがわかっていた夫は、ワンオペで子を育てる妻に反対はしなかった。
そして彼はすぐに自分の実家に電話した。「母さんもう野菜送らなくていいよ。」と。。。

この話、今書き起してもひどい妻だと思う。せっかく義母が送ってくれた食材を無駄にし、おまけにもう送らなくていいなんて・・・

でも、私はこの瞬間に完全に解放された。

料理から自由になった。

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家族のために手間暇かけたお母さんの料理、かわいいキャラ弁、懐かしいおふくろの味、

そういったものを私は否定するつもりはない。むしろ、そういったものは素晴らしい愛情表現の形だと思う。
でも私は料理に対する興味が圧倒的に薄い。自分が興味が無いことを家族のためにと無理やりやるのは、私にはつらかった。

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違う形で愛情表現を夫や娘にしていきたいと思った。

まず自分が笑顔でいること。
バタバタせず話を聞いてあげられること。

家族でいけるご近所の飲食店さんを見つけること。そこで子供の好きなメニューをみつけること。

うちは3人家族がそろう瞬間は少ないけど、集まれるときはみんながお店で席につき、好きなものを頼み、楽しくおしゃべりしてゆったりとした時間をすごすこと。

買ってきたごはんを家で食べる時は、子供の分はアンパンマンの器に盛ること。彩りが足りない時はプチトマトを置いてみること。

そんなことは普通の人は誰でもやっているささやかなことかもしれない。

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でも食卓は人にみせるものでも比べるものでもない。

これが私の愛情表現であり、我が家の幸せな食卓だ。

娘には、おふくろの味ではなく、笑顔で楽しい食卓の風景を記憶に残したい。

家族で通ったご近所のお店の味を懐かしんでもらう、というのもちょっと楽しいではないか。

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料理を捨てて、今は自宅でたべる夕飯おかずも、毎日近所の飲食店さんにお任せしている。

これを始めてよかったことはたくさんあるが、主なものを6つ挙げる。

1.人様がつくった料理はやっぱり美味しい

料理ができないからこそ、感謝して食べる。自分にはできない一手間かかった料理に感動する。

2.みんなが同じタイミングで席についてゆっくり食事できる

家に帰ったらすぐごはん。家族が揃うとき、自分だけキッチンに篭ることもなく、より多くの家族の時間を楽しめる。

3.冷蔵庫の中の在庫を管理できるようになった

冷蔵庫には料理用の調味料や食材がない。私でも管理できるレベルしかモノがないので、腐らせたり賞味期限をきらすことも格段に減った。

4.自分で作るより結果的に安い

スーパーで食材を買うとなんだかんだ高くつく。さらに自分の料理時間を換算したら、買った方が安い。

5.我が家のために料理をつくってくれる人が近くにいるという喜びがある

私は今住んでる場所は結婚して引っ越してきていわゆる「地元」ではないが、いろんな飲食店さんに行き知り合いもでき、我が家のことを気にかけてくれる人がいる。ご近所によりどころができたのが嬉しい。


6 栄養バランスが整い、体調や体型が改善された

魚と野菜をメインに少し薄味で夕飯をつくってもらっている。飲食店さんが仕入れた良質な食材、調理もプロなので美味しいのはもちろんだが、体にも嬉しい。

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料理を捨てたらいいことしかなかった。

私はこんな体験を世の中に広げていきたいと、今活動している。(改めて詳細が話せるときにご紹介する)

料理に「手抜き」も「さぼり」もない。

料理をつくらなくても、幸せな食卓はつくれる。

そう私は信じている。

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廣岡 茜|イントレプレナー
大手消費財メーカーで11年の商品企画、マーケティングに携わった後、社内コンペを経て今年から新規事業挑戦中! プライベートは家事偏差値底辺(特に料理)共働きワンオペの破天荒ママ。