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1か月やってみて とりあえず分かった Clubhouseの可能性

2月11日から3月11日まで日本Clubhouse学会としてROOMを開いてきました。一緒にやろうと声を掛けてくれた「日本一おかしな公務員」である長野県塩尻市役所の山田崇(山ちゃん)、そしてその山ちゃんに「日本Clubhouse学会を公務員が立ち上げて運営して」と声を掛けてくれた「超ぶっ飛び改革実践派首長」である前武雄市長の樋渡啓祐さん。素敵なきっかけをいただきありがとうございました。

そして1カ月限定で毎晩20:46~21:30までのROOMを一緒に盛り上げてくれたモデレーターがすごかった。以下の紹介は個人的見解です(笑)
シンガポールの謎の知識人・木島洋嗣さん、知性と優しさでできている日本デザイン社長・大坪拓麿さん、シェアエコ&DXのエキスパート・森戸裕一さん、これまた改革実践派首長の南砺市長・田中幹夫さん、首長辞めてさらに改革派の元湖南市長・谷畑英吾さん、そしてこの濃ゆいおじさま方を自在に操る元局アナ・坂野尚子さん。
この方たちとともに運営できたのが最高でした。
3月10日までの毎日45分+反省会30分を28日間と、最終日の3月11日は13時から21時半までと反省会1時間。合計すると45時間半。

さて、この45時間の運営や毎日素敵なゲストが来ていただいたのでわかったことを整理していきます(ゲストの話を書き出すのはNGなので私個人として感じたことを)

①今後のClubhouseの利用者
 始まって1週間は社会現象とも言える大きなうねりでしたが、3週目・4週目となってくるとずいぶん落ち着いてきます。あちこちにあった繋がりルームも無くなってきて、真っ先に飛びついた感度MAXの方たちの中にはすでにドはまりした後、中毒から抜け始めている人も出てきました。
 Androidバージョンが出るころにはブームが終わるとの声もありましたが、現在はClubhouseに心地よさや可能性を感じている人たちがしっかり残っているように見て取れますね。
 twitterやInstagramもそうでしたが大きな波が来て、それが落ち着いてから徐々に伸びるパターンかなと思います。

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②音声だけの利点、音声だけの弱点
 映像がないという利点は少ないのかなと思っていましたが、起きてすぐ入れる、寝る直前に入れるという利点があります。要するに自分の外見がどんな状態でも関係がない(イメージはアイコンが保ってくれている)のです。
 毎晩、20時に子どもと風呂に入った後、20時半にClubhouseを立ち上げていましたが髪は乾いてないしパジャマだし。だけどOKという気軽さ。
 一方で、誰かに正確に何かを伝えるためのプレゼンだったり、建築家やアーティストのように構造物を見ていないと共通の土俵に乗って話ができない弱点もあります。何より聴覚に障がいのある方には全く伝わらないので、包摂性を確保しようと思えば何かと組み合わせて発信していくことを考えないとですね。

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③セレンディピティ(素敵な偶然に出会う、予想外のものを発見する)
 これは一番のClubhouseの凄さかもしれない。Facebookで繋がりリクエストをしても無視され、twitterではフォローしてもDMでは反応がないなど、なかなか繋がれない層って、みなさんそれぞれですがありますよね。
 Clubhouseは今回それを軽々と飛び越えてしまいました。ただし、それはこの音声SNSが始まって早い時期だからのボーナスかもしれません。
 自分のアカウントの影響力(フォロワー数やルームを立ち上げた時に集まる人数)を上げるために、みんなの障壁が低くなっていました。1カ月経つともうそのボーナスはないかもしれませんが、最初のうちは、「〇〇党の党首と話が出来た!」とか「ビッグネームの芸能人に質問できた」とかがたくさん起こっていました。今後、ビッグネームと相互にフォローされることは少なくなっても、ルームで勇気を出して手を挙げて声を上げればお話はできると思います。そしてそこから予想外の展開が生まれることもあると思います。

下の画像はタイトルのないルームでしたが、この後、国会議員の片山大介さんとマンツーマンになるというハプニング?が。

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④知らない世界に触れる
 上記のように実際にこちらも声を出して話ができなくても、気になるタイトルがついたルームに入って聞いているだけで、知らない世界が広がります。結構多いなと感じたのは(たぶん一緒に学会を運営したメンバーのおかげで偏っているのだろうが)政治家のぶっちゃけ話だ。
 首長ともなると自己責任という認識がしっかりしてるので、思い切って持論を展開している場面がみられる。
 Clubhouseの特徴の一つに録画・録音・書き起こしがNGなこともあって、(多少は)安全性が保たれているという認識があるため、ぶっちゃけ話を展開してる場面もみられた。
 対して公務員はしっかり自分の話す情報を管理していましたね。もうちょっとぶっちゃけてもいいかもですね。

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⑤公務員としての使い方
 私の立場でどんな使い方ができるのだろう。1つは④のように知らない世界に触れて自分の知る世界を広げることができる。
 もっと仕事に寄せれば、例えば「神戸市の部屋」とか作ってしまえば、神戸にゆかりや関心がある人が集まってくるので、公務員として知りたい情報にかなりフォーカスできるし、コロナの影響で町に出て声を聞けない状態であっても、多くの人にアプローチして(アプローチしてもらって)、生の声をたくさん聞くことが出来る。
 そして情報発信。アーカイブに残らない弱点はあるものの、肉声で情報を伝えられるメリットはかなりある。「顔は騙せても、声は騙せない」とも言われた。誠心誠意伝えればきっと相手に届くだろう。
 2月13日の23時に福島が震源となって起こった大きな地震、その時、いつつかClubhouseのルームが震災をテーマに開設され、情報が飛び交っていたが、情報の正確さや多さよりも、肉声でお互いに話かけることができる安心感を覚えた。そんなこともあって実際の声が届く力を再認識しました。

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だらだら書いちゃいましたがたぶんまだまだメリットあります。

デメリットももちろんあります。腰痛なったし、睡眠時間減って子どもと一緒に就寝することがなくなったし、目の充血が取れない(なぜかClubhouseの動かないアイコンをずっと見てる)、家族にちょっと嫌な顔されるなど(笑)

また気付いたら書きます。そして学会も終わったし、4月から大学院生になって時間をますます有効に使わないといけなくなったので、少しClubhouseとの距離も起きつつ楽しんでいきます。

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