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◇結婚式トラブル③~新郎新婦、入場できません~

◇結婚式トラブル③~新郎新婦、入場できません~


こんにちは。
人生で自分の為に人が集まってくれるのは、生まれた時・結婚式・お葬式といわれています。その中で、記憶として残るのは結婚式だけ。お世話になっているたくさんの方々に来ていただける、そんな人生で最も幸せな日である結婚式で、新郎新婦の私たちが披露宴会場に入場できなかったお話をします。
これから結婚式を控えている花嫁さんの参考に、そして、こんな人もいるんだっとクスッと笑っていただけたらいいなっと思います。

無事にチャペルで挙式を終え、スタジオで親族写真を撮り終えた私たちは、メイク直しの為に控室へ移動しました。

厳かな雰囲気の挙式とは違い、披露宴は普段の私たちらしく、みんなでワイワイしたいという希望があったので、ワクワクしながら披露宴会場へと移動しました。

入場扉の前に腕を組んで並ぶと、会場からはオープニングビデオの音が聞こえてきました。「楽しみだね」「挨拶ちゃんと言えるかな」などと話していると、誘導スタッフのイヤホンに連絡が入りました。耳を傾けていると、会場スタッフから「入場はいま待機している扉ではない」という指示が聞こえてきました。ですが、誘導スタッフは「こちらで合ってます」と一言。「打ち合わせでは奥の扉ということだった」「いえ、こちらの扉です」っというやりとりが何度か繰り返され、どんどん不安になる私たち。ただ、3つある扉のうち、いま立っている扉が一番大きかったので、「きっとここで合っているよね」っと新郎とコソっと話ていました。

そして、オープニングビデオが終わり、入場曲である木村カエラさんの「Butterfly」が流れ始めました。前奏が終わり、司会者の「では、新郎新婦の入場です」の声とともに誘導スタッフが扉を開けようとしました。が、ガタガタっと音がしただけで、鍵がかかっていて開きません。焦った誘導スタッフが思わず「新郎新婦、入場できません」と叫んだので廊下中へその声が響き渡りました。会場内からは「Butterfly」が流れ続ける中、ザワザワという話声が聞こえてきました。

会場スタッフから「先ほど指示した扉から入場するように」との連絡が入り、急いで横に移動している間も、「Butterfly」は流れ続けています。アタフタと焦っている誘導スタッフは、私たちが腕を組み直して並ぶと同時に扉を開けました。もう曲のタイミングは一切無視です。まさかのタイミングで扉が開き、新郎新婦の私たちは唖然としてしましました。
2秒ほど経過した後、司会者の「新郎新婦の入場です」の声掛けがあり、すでにお披露目になってしまっている私たちは苦笑いで歩き出しました。列席者のみなさんも、グダグダの入場にビックリしていましたが、徐々に拍手する姿が見られました。

お色直しで控室へと戻った際、先ほどの誘導スタッフが駆け寄ってきたので、経緯の説明や謝罪があるのかなっと思ていたら、「こういうトラブルってつきものなんですよね~」っと笑いながら言われました。その対応にビックリした私は、苦笑いすることしか出来ませんでした。夫はというと、苦手なお酒を勧められて飲みフラフラになっていたので、それどころではありませんでした。

披露宴が終わり、控室で着替えをしていると妹が撮影したビデオを見せてくれました。すると、スポットライトが当たっているけれど新郎新婦が入場できていない扉に、鍵を開けようと駆け付けた会場スタッフが映っていました。しかし、誘導スタッフが扉をガタガタさせていたので鍵をなかなか開けられず困った様子でした。なので、諦めて他の扉から入場するように指示を出したんだなっと分かりました。

しかもしかも、私たちが入場した扉は非常口でした。新郎新婦の頭上で緑に光っていたあのマークは、とてもシュールでした。そんなグダグダ入場の披露宴は、ある意味忘れられないものとなりました。

二次会や三次会に出席してくれた親族や友人からは、「新婦が入場できないなんて初めてだった」「TVドラマでよくみる、披露宴直前で新婦が逃げ出したパターンかと思った」「曲だけが流れ続けているのがシュールだった」という声を聞きました。

これから結婚式を控えている花嫁さんは、準備でバタバタしながらもワクワクドキドキ楽しみにしていることでしょう。ですが、予期していないことがいつどこで起こるかわかりません。くれぐれもお気を付けください。

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