見出し画像

趣味:読書(でした)

多分1番最初は小学生の頃クラスメイトの女の子から回ってきた可愛らしい(いやにゴテゴテした)プロフィールシートに書いた

しゅみ:読書。

それからいろんな物の趣味特技欄に書いてきた。卒業文集とか履歴書とか。

いままでなんの疑問も持たずに自分は一生趣味特技欄には読書と書くものだと思っていたのだけれど最近転職を考える様になり気が付いた。

私、最近全然本読んでないな。と。

かつての私は本ばかり読んでいた。それこそ気が狂った様に。中学生の頃なんて図書館で毎日2冊借りて読んでいた。

本を読むのに理由を付けるなんて無粋だけれど、理由を付けるなら現実逃避。だったんだろう。きっと。とてもありふれている理由だ(やはり無粋だった)。

児童書からライトノベル。古典文学や果ては戯曲まで色々読んだ。1番読んだのは思春期の時にどハマりした太宰治と坂口安吾。女の趣味の悪さは多分坂口安吾(とオスカーワイルドのサロメ)の所為だし、太宰治に至っては彼がプリントされたスウェットが大のお気に入りの服だ(だからなんだという話なのだが)。

あの頃の私は本を読むのが好きだったと胸を張って言える。純粋に楽しめていた。

大人になるにつれ自由や自由に使えるお金が増え、読書以外の楽しみが増えた。

世界は娯楽に溢れていた。娯楽大国日本万歳。21世紀万歳。ららら。

本を読まなくなった理由はスラスラと出てくる。今書いた「読書以外の娯楽に触れられる様になった」事であるとか、時間や興味とか。理由を付けて本を読んでいなかったわけではないけれど、本を読んでいた理由を探すのよりもずっと簡単だ。

それでもたまに気が向いた時に、気分が落ち込んだ日に、晴れた日の窓際で、喫茶店で、私は本を読む。

何故本を読むのか?

好きだからだ。

趣味に理由なんて物は必要ないのだろう。なんとも無粋極まる物を書いてしまった。



趣味:読書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?