2022/11/08 音読

ちょっと前から、僕の中でオモコロブームが到来。

友人のK君から「オモコロいいよ」と言われてからこっち、それなりにチェックしている。それなりに、というのは、1ヶ月そこらで、過去を隅々まで掘っていけるようなコンテンツ量ではないため、控えめに申告している。

自分で見られている範囲は、You Tubeのオモコロチャンネルと、Twitterでオモコロライターの方々が都度共有してくれる最新のものくらいだ。その他はK君からおすすめを紹介してくれているものくらい。ただ、最近Twitterの利用率が低下しているため、大バズリしているこの記事を今日まで知らなかった。

みくのしんさんとかまどさんのタッグの記事。内容はタイトル通り。

読めば、こんなに楽しそうに本を読んでいる人を、おそらく全日本人が初めて見ることになると思う。この感性、めちゃくちゃ羨ましい。

漫画やアニメだってこんな風にならない。だれかといっしょにウォッチパーティーで映画を見ながらだって、何かしらの作品を、こんなに興奮しながら観ることはないだろう(やられたらうるさい)

一番すごいと思ったのは、今You Tubeだとかで流行っている本のおもしろ要約コンテンツ(ファスト教養というらしい)を読者初心者にぶつけるのではなく、しっかりと原文ママ、かつ青空文庫のような電子媒体ではなく、本というメディアでそのまま読むという選択を取られたことだ。紙の本を持って、笑い、はしゃぎ、泣き、ティッシュを破る……「本を読むって、実はこんなに面白そう」っていう印象を強く読者に抱かせる。

やっぱ本は紙だよね。記憶にも残りやすい。本の厚みや装幀、手に持った時の質感も同時に読書体験となる。スマホだと日常のスマホ操作に、読書体験が上書きされる気がする。

あと、実は本当にこの記事が刺さる人は、自分はすでに読書家であるという自負がある人間だと思う。「本を読むってこんなに楽しくなる可能性あるんだ」と、自分の読書体験を省みることになる人が多いと思う。というかTwitter覗いたらそういう人多かった。僕もそのうちのひとりだ。

この記事の発端となった、この2人のラジオの回を聴いたとき、かまどさんから「みくのしんは芥川龍之介の河童とか好きそう」という発言があった。

芥川龍之介(に限らず"文豪"と呼ばれ称賛される作家のだいたい)の作品ぜんぜん読んでいない。

これは、チャンスでは???

先程、読書はやっぱり紙だよね、とか言っていたが、芥川龍之介の本なんて家にはない。あるのはkindleで電子塩漬けになっていた、青空文庫を再編した作品集だ。河童も収録されいてる。そのまま読んだ。所詮、俺のこだわりなんてその程度なんだ。

ともかくほら、青空文庫だ。

ともかく、河童は面白かった。まとめるの面倒くさいので、もう読んでほしい。一言で紹介すると、精神疾患にかかった人間が話す、妄想の河童世界の話だ。走れメロスとは全然雰囲気違うから、その感じを求めていると面食らうかも……。

みくのしん流に、音読して、なんかリアクションして読んだ。一人寂しく。何やってんだろう???

やってみて分かったんだけど、先程羨ましいと書いた通り、やっぱり、みくのしんさんの通りに楽しむには才能や、感情の高ぶりを伝える相手が目の前にいるなどの環境が必要そうだ。一人でこのテンションで読書をするというのは、やっぱりなかなか難しい……。

!!!!!!!ただそれでもめっちゃ楽しい!!!!!!!

音読って久々だったんだけど、いいっすね。

想像以上に目で追うよりもずっと情景が頭の中で出来上がっていく。あと、なんとなく読んでいて、曖昧だった漢字の読み方について知ることができた。さっきの記事では「慣れるまではそういうのは読み流しでいい」っていうふうにハードルを下げるために書かれていたけれど、読み慣れた人は逆に音読をすることで怪しかった部分が浮き彫りになる。音読すげえなぁ。

明治大正の文学を読むなら、この方法は使えるかも。黙読をしていると、つい途中で眠ってしまうので、脳みそ叩き起こしながら読めばいいんだって気がついたのは良かったよ。

ただ、めっちゃ疲れるから、短編じゃないと無理です。

おしまい。

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