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#33 雪隠と留学 [第3部 スペイン編] ep.XVII「ドン・キホーテ」

クリスマス一色に染まり始めた。

マドリードから鉄道で一時間ほどのアルカラ・デ・エナレス(Alcalá de Henares)に日帰り旅行に来た。

 あのドン・キホーテの生まれた街で銅像と博物館がある。今回の目当てはクリスマスマーケットだ。

 中心にある小さめの大通公園のような場所は出店ですっかり埋めつくされていた。大きなクリスマスツリーの前には特設の観覧車まで出てきていた。そこから少し離れたところに季節外れを感じさせるスケートリンクがあった。というのも、マドリード近辺では雪どころか全く寒くないのだ。さすがに半袖短パンというわけにはいかないが、札幌でいうところの九月から十月頃の体感だ。

スケートリンクの横には大きなテント型の市場のようなものがあり、簡易的な遊園地のようになっていた。中でも面白かったのは雪に模した白い斜面をチューブで滑るという、雪の降らない地域ならではのものだ。やはり冬は雪が欲しいのだろうか。

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 それにしても日本とはクリスマスに対する心掛けがやはり違う。これは帰国後に気付いたことだが、スペインのクリスマスは全然赤くなかった。

あの赤いサンタクロースはアメリカの商業的意図によるキャンペーンの一環によるものであるというのは有名な話だが、クリスマスツリーの装飾も含めて赤いものはほとんどなかった。一方、日本のクリスマスは真っ赤だ。

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次回予告『雪隠と留学 [第3部 スペイン編] ep.XVIII「君はすするのか」』

現在、海外の大学院に通っています。是非、よろしくお願いします。