勉強机に座ったら宿題せずに掃除し始めるメンタル解析
やらなければならないことを、なぜか後回しにするのは?
プロクラスティネーション。。。。こんな単語はいくら難関私立大学入試と言えども出てこないやろ。
いや、まさか、これは最近新たにできた言葉なのか?日本語で言えば、んー、日本のことはあまりわからないので、ご容赦いただきたい。
さて、本題に入りますが、
小学校の宿題。はぁ~やらなきゃなぁ。。。と思って机に向かって座ってみたが、なぜか掃除したくて仕方がなくなった。はたまた、ふでばこをキレイにしてみた。勉強机に敷いてある緑の敷物の中身を模様替えしてみた。(古いか?)
そんな経験、ありませんか?
大人になると、仕事は責任のあることになってくるし、自分がやらなければ、たちまち会社の人に迷惑、ひいては自分の生活が危うくなるという危機感もあって、やらなければならない仕事って、案外手を付けられる人も多いのではないでしょうか。
一方で、役所に出さなければいけない書類、電話しなければいけない案件、夕食の段取り、ブログ、掃除。
今、やらなくても誰にも迷惑かからないけど、やらなきゃならない「緊急ではないが重要なこと」って、ギリギリまで手が付けられなかったりしません??
つい、インスタ見たり、ショートムービー見ているとあっという間に1時間たってしまっている!!なんてことも。
これを、心理学の検知から説明してくれている英語の動画を見つけたので、ご紹介していきます。
Mel Robbins(メル・ロビンス)
スターバックス、マイクロソフト社などで、講演
レイジーとは別物?
プロクラスティネーションと呼ばれる、日本語に直訳すると、後回しにする、先延ばしにする癖、これって、レイジー(怠惰、めんどう)とは違うのでしょうか?
結論から申し上げますと、レイジー=プロクラスティネーション。
あなたの後回しにする行動には、意味がある!と言うことです。
もちろん、後回しは後回しでも、会議の後、少し外に出て新鮮な空気を吸う。仕事に煮詰まって、ちょっとコーヒーブレイクを取る。こういうパターンは、プロダクティブ(生産的な)先延ばしですから、こちらのタイプの話ではありません。問題でもありませんよね。
あとまわし癖を20年以上も研究した心理学教授 Dr. パイケル in Canada
ドクターパイケル。
カナダの大学教授で、著書も大反響を呼んでいる心理学者です。
彼は、あとまわし癖を20年以上も研究してきた心理学教授。
心理学研究ってこんなことまで研究するんですね。
彼によると、後回し癖は、めんどくさがりとは別物。
ストレスを感じたときに、繰り返すと快適になると覚えてしまった悪い習慣である。
要は、悪い習慣。
あなたの性格、でもなければ
もって生まれた特性、でもないのです。
ただの、脳のクセ。
そう、そのクセと言うのは
ストレスになりそうなことが目の前に立ちはだかった時、安直にそれ以下か、もしくはストレスがゼロのものを選んで手を付けてしまう癖。
もっと直訳すると、ストレスから逃げる癖。
はい、「逃げる」というワードが出た瞬間、火がついちゃう私です。
散々逃げてきた人生ですからね。もう逃げませんよ!!
さて、そのクセ、できれば手放したいもんです。
Dr. パイケルの結論
彼の結論は、
「今この瞬間を気分よくいるための無意識の欲望」
その背後には、ストレスが関わっている、と言うもの。
よく聞きますよね。
今から立ち向かおうとしている敵が大きいと、身じろぎしてしまう的なこと。
でもね、パイケルさんは、その対象物に対する精神的ストレスだけじゃないんだよ、って言うんです。
あなたが「ストレスだなぁ。。。」と思っている以上に脳はストレスを感じているんです。
あなたは、ソリの合わない上司と毎日顔を合わせることを、ストレスだなぁ。。。って思っていますよね。
頻繁に子供のことで学校に呼び出される。ストレスだなぁ。。。って思います。
これらは、立ち向かおうとしている対象物に、直接ストレスを感じているパターンです。あなたも、「ストレスだわぁ」って言葉に出来ますよね。
でも例えば。。。
年取ってきた親に最近顔見せていない。会いに行かなきゃなぁと思うものの、仕事や子供の用事優先で、会いに行けていない。
さて、これ、「ストレスだわぁ」って言葉になりますか?
なりませんよね。
でも、心に「重さ」として、多少なりとも乗っかっていませんか?
友達に重要なメッセージを送ったのに、返事がない。「ストレスだわぁ」って言葉にはなりませんが、何をするにも、「まだかなぁ」という思いは常に頭にあるはずです。
そればかりではありません。
細かく見ていくと、心理的なストレス、例えば、トラウマ、心配、後悔など、様々なストレスを私たちの脳は抱えています。
こう言った、小さな小さなストレス、又はストレスの種が、後回し癖、先延ばし癖の背後にあるよ、というのが、彼の結論です。
脳の中で起こっていること
プロクラスティネーションとは、すでに抱えるストレスによって、目の前のことを後回しにしてしまう癖。
目の前にある対象物とは全く関係のないものが作用して抱えてしまったストレスが原因だ、と言うのだから、面白い話になってきた。
あなたの頭の中には、すでにストレス存在してまっせ。だから、脳さんはあなたの心にささやきます。
「もうこれ以上ストレス入れていただきますと、3秒後に爆発します!!」
「ストレスを感じたときに、違うことをしたら、少しでも脳みそさんがホッとするんだ!」
と、脳みそさんに休憩をさせてあげる方法を、あなたは身に着けてしまいました。体で覚えてしまったんです。SNSを。テレビを。。
やらなきゃならない時に、つい気が散って、違うことが気になったり、そう、ふでばこの中整理し始めたりね。携帯を触ってしまったりするのは、ストレスを避けることでホッとできるってことを体が覚えて、それをただ毎回毎回繰り返した結果、習慣になってしまった。
そういう事なんです。
恐怖
これの恐ろしいところは、どんどん脳みその中を侵略するってことなんです。あれもストレス、これもストレス。
あなたが思っている以上に、脳は省エネが大好きですから、楽な方楽な方。そうしているうちに、仕事だけじゃなく、人と会う事、散歩に行くこと、映画を見に行くこと、食事を作ること、様々なことに、ストレスだ、と反応して、メンドウに感じてしまうようになります。
さらに、現代社会では、家で映画を見れます。宅配もあるので、外に出る必要もありません。
そうこうしているうちに、ベッドかソファーの上で、スマホでウーバーイーツで全部一日がつぶれてしまう。そんな未来になってしまうかもしれません。
【例外】
でも、これにも例外があります。
PMSと更年期。
女性にとって、ホルモンのバランスが崩れるこの時期は、それだけで膨大なストレスを抱えています。自分のカラダについて行けない!!自分のカラダ、脳、神経が操縦不能になるんです。
だから、ちゃんと、自分のことを分析して、把握して、分かってあげることが必要になります。
ホルモンバランスの乱れから来る、プロクラスティネーションであれば、「しょうがない」
と割り切ること。
どうにもならないことを「どうにかしなければ」と考えることほど、ストレスになることはありませんから。
そう、一番避けなければならないのは、負の連鎖。
どうにもならないことをどうにかしようとあがくこと。
例えば、2時間ショートムービーに費やしてしまった。今日もやろうと思っていたことに手を付けられなかった。そんな時は、もうどうにもなりません。
過ぎ去った時間は帰ってこないのに、「あーー自分はなんてダメな人間なんだー。しまったー!」と、後悔しますよね。何とかしようとあがくんですが、この行為は、ストレスの元。と言うことは次の後回しを産むだけ。
1.許す
寝る前に、「あぁ、今日もできなかった」と反省したり、後悔することは禁止。なぜなら、その後悔、反省は、明日あなたのストレスとなって蓄積していくからです。
「私ってホントにダメ」と、つい思ってしまうところですが、それはあなたのせいではありません。人間の脳は、常に快適にいたいと望むのは自然のことです。ストレスは抱えたくないというのは、生存本能です。脳には、そういうメカニズムが組み込まれているから仕方がない。
そして、そうしてしまった自分の脳を、「たくさんストレス抱えているんだなぁ」と、許してあげます。後回しにしたのは、ストレスを抱えて疲れてしまっているからなのですから、お疲れ様、ごめんね、たくさんストレス抱えさせてしまっているね、と許してあげてください。
2.探る
先延ばし、後回しにしてしまったことを許せたら、次は、その原因を探っていきましょう。
ストレスから、先延ばしが起こっているなら、その原因であるストレス、あなたの中に既に存在するストレスの原因は何なのかを探って、解消できるものなら消し去ってしまう方が未来のためにもいいですよね。
例えば、この前、なんだか友人と決まづい雰囲気になってしまったとして、彼女はどう思ってあんなこと言ったんだろう、と気になっている、とか。
母親が、最近足が痛くて外に出られない、と言っているのを聞いて、心配しているなぁとか。
彼氏にフラれて、何がいけなかったのだろうとグルグルしているとか。
そうやって、自分がどんなことをストレスに感じているのかを探っていくだけでも、少し心が楽になって、ストレスは緩和します。
いつまでも、自分にストレスを与え続けるこういった思考は、もしかしたら、一度電話して解決するものも、中にはありますよね。
しょうがない事であれば、明日の自分がしてほしいことはなにかな、と考えてみましょう。
明日の自分は、今日の自分にグルグル考えていてほしいだろうか?それとも、アロマを焚いて、お風呂に入って、リラックスして気分を変えてほしいと思うだろうか。
明日の自分が、今の自分にしてほしいであろうことをやってあげてください。
3.行動
モメンタム スピ系が好きな人なら、このワード、聞いたことがあると思います。「勢い」「流れ」の意味です。
とりあえず1分だけ、とりあえず5分だけ、行動してみましょう。
この本を書かれたメルロビンスは、5.4.3.2.1と数えることを提唱しています。
5.4.3.2.1で、とりあえず腰を上げて、それに取り掛かる。
5セカンドルール。
超カンタンで、え?こんなことで??
と思うかもしれません。
私も正直、理由を知るまでは、心理学のムズカシイお話の後で5セカンドルールって言われた時には、正直がっかりしました。
でも、こんな理由があったのです。
人は、あ、アレしなきゃ、と思ってから、「でもなぁ」までの間に5秒あるそうです。
例えば、目覚まし時計が鳴りました。あー、どうしようー、起きなきゃー、でもー、起きたくないー、などなど
グルグル回り始めて、最終的にスヌーズボタンを押してしまいます。
目覚まし時計が鳴って、すぐに5.4.3.2.1と、数えてしまうと、グルグル言い訳に行きかけた栄養が、前頭葉に回されます。
1.2.3.4.5よりも、5.4.3.2.1の方が、微妙に考えなければならないので、前頭葉を起こさなければなりません。
言い訳を考える力を弱めて、行動を起こす脳へ血液、栄養を回す、そのための5.4.3.2.1。5セカンドルールなんです。
どうですか?
少しは納得していただけました?
まずは1分だけ、5分だけ。
リサーチでは、1分だけ、と思って始めた人の80%が、1分経った後も続けていた、という研究結果があります。
これが、モメンタムを利用した結果です。とりあえず1分、と思って行動すると、空気、自分の感覚、氣が変わり、流れ始めます。その流れに乗る。
そして、1分でやめてしまっても大丈夫。5分だけ、と決めたなら、5分で終わっても大丈夫。
「あーーー。1分しかできなかった」
これは、負のサイクル、ストレスの貯金になりますよ、と先ほども言いましたよね。
「1分は、できた」
そう。
ゼロはいくら積み重ねてもゼロのままですが、1は、積み重ねれば、どんどん大きくなっていく。継続できたら儲けもの、ぐらいの気持ちで取り組みましょう。1を作ったのは、他の誰でもなく、あなたです。
この順番で、許す、探る、行動をしていけば、ただただ先延ばし、後回しにしていた時よりも、行動できることに気づきます。
ぜひ、自分に優しく、脳を知って、知ることでホッとして、嫌だなあ、と思っている自分の脳のクセ、変えていきましょう。
先延ばしは、あなたの性格ではなく、ただのクセだよ。
って、お話でした。
(19) Inside the Mind of a Master Procrastinator | Tim Urban | TED - YouTube
Inside the Mind of a Master Procrastinator | Tim Urban | TED
The ONLY Way To Stop Procrastinating | Mel Robbins
The ONLY Way To Stop Procrastinating | Mel Robbins (youtube.com)
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