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数々の大手証券会社で働き続けた私が伝えたい #9 「これからの証券営業員」

これからの証券営業員

今一度、「証券営業員」の原点に立ち返り、真の顧客重視を実践することが期待されている最後の機会ではないかと思います。

株式手数料はゼロ化が進み、投資信託は買付時手数料のゼロ化と信託報酬率の減少化に加えETFの拡大が進んでいます。債券は未だ取引時の投資家コストは完全に開示されていませんが、一部の金融機関による適合性原則を逸脱した仕組債販売により、当局からの強い行政指導もあり、高い手数料を投資家から得られることは難しい状況になってきました。
更に、一般的な外債販売は米国を含め世界的な金利上昇と米ドルなどの外貨を保有する投資家にとって比較的高い金利を得られる可能性があることで、証券営業員の大きな収益源でしたが、一部の金融機関が販売した債券が破綻する等の出来事があり、現在も問題を呈しています。

これまで、国内の個人投資家を増大させることと、金融機関の収益機会を拡大させる目的から、投資商品の販売窓口を証券会社から、銀行、信託銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合等々と拡大しましたが、個人投資家の期待に寄与できてこれたとは言えない状況ではないでしょうか。

私の知る限り、証券営業員は日夜必死でお客さまの利益を追求する努力をしています。証券営業員が所属する金融機関も同様にお客さまの利益を最優先にした業務運営を行っています。

では、これからの証券営業員は何をすることが真の顧客重視なのでしょうか。それは、お客さまの資産階層ごとと年齢ごとや投資の目的に適したアドバイスを行えているのかを、今一度お客さまに再確認することだと思います。

まずは、立ち止まって、お客さまのお話をじっくり聴くことから、大きなヒント が得られるのではないかと思います。
ポイントは、自分のこころの中で、最も話しづらいと思うお客さまから、始めましょう。

とても暑い日々を乗り越えて、過ごしやすい季節になりました。気持ちよく、日々の活動を大切にしたいと思います。

http://www.accordandgo.com


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