夜のドライブはあったかい
久しぶりに、夜、遠くまで(と言っても片道20分ほど)、車を運転することになった。
こちらの夜は、本当に真っ暗。本当に、暗い。この前、車をバックする時に白いランプが付くのは、後ろを明るく照らすためのものだったんだと、白いランプに助けられた時に、知ったほど。
暗いし、子ども達と私の3人だし、ちょっとテンション上げようと思って、音楽をかける。最初はみんなで歌いながら、車を走らせる。
外が暗いこともあってか、3人でいるこの空間だけは明るく、あたたかく感じる。
息子がふざけ始め、娘と私でつっこむ。そんなことをしていたら、歌うことも忘れて、もはや、だんだん音楽がうるさく感じられるようになって、音量が小さくなった。
わちゃわちゃしながら、目的地へ到着。冬の花火を楽しんだ。ぴーんと張る空気の中、花火がどかーんと上がる。いとおかし。
帰りは、音楽は最初からかけなかった。誰もかけようとも言わなかった。思い出話をしたり、帰ったら何をしようかと話しながら家路についた。
東京で20分のドライブとなると、外をぼーっと眺めたり、たまにふと会話をしてみたり。自分の意識が、車の外と中の両方にある気がする。こちらの夜のドライブは、ぐっと、いま目の前にあるものに意識があつまる感じがする。
いま、ここに在るものを感じる。「ないものはない」って、こういうことなのではと思う。
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