手と目を使って護る者〜日本をさすらう旅(九州編⑤沖縄)〜
今回はわたしのこれからにつながるお話です。
多くの方々の運命に心が揺さぶられました。
ひめゆりの塔
わたしは、ひめゆりの塔とひめゆり平和祈念資料館を知りませんでした。
ですが、地図を見ていた時、この『ひめゆり』という名前に感じるものがあって、訪れることにしました。
塔と石碑を見て、ひめゆり学徒隊のことを知った時、胸がつまる思いをしたと同時に不思議とこう思いました。
看護師を目指したときから、ここに来るのは必然だったんじゃないだろうか、と。
ひめゆり学徒隊の方々の当時を振り返ったお話の内容から、戦時中、常に生と死が隣り合わせだったこと、また重病患者の看護が非常に困難だったこともよくわかりました。そして、避難の度に辛い選択をしてきたことも。
必死に生きながら、でも捕虜になるくらいならば、自らの生命を絶つことも考えている。そして、そのような中でも一生懸命に看護をしている姿を知ることができました。
戦争という言葉は焦点が大きいので、すべてを取り込んでしまって、具体的な出来事や人々のことは見えにくくなるけれど、こうして『ひめゆり学徒隊』と焦点を絞れば、戦争の悲惨さ、残酷さ、その中での葛藤、生きることがより詳しくわかりました。
ひめゆり学徒隊の方々には、貴重な経験、歴史を教えてもらいました。きっとわたしが看護師なのも歴史の理解を深める1つの理由になったと思います。
旅を始める前に決めていたことがあります。
それは、この旅を終えたら、嫌になって辞めてしまっていた看護師に復帰することです。
この時期に、ひめゆりの塔を訪れた理由は、きっと先輩方がわたしの背中を押してくれるためだったんだと思いました。
わたしも手と目をしっかり使って、患者さんを護る者でありたいと思います。
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