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第五話~円周率をめぐる冒険~

森の中

 はるかとはるきは森の中にいた。当たり一面、木しかみえない。どうしてこんなところにいるのか、そんなことはわからない。なんにせよ、このままここにいるのは危険だった。日が落ちたらあたりは真っ暗になるはずだから。

はるか:ここは、どこなの?
はるき:なにを寝ぼけているの?パパと言いつけで、きこりのおじさんのところに板をもらいにいくところでしょ。
はるか(板?きこり?全く分からないけど、はるきについていくしかない…)

 はるきはどんどん森の中を進んでいく。そしてはるかは、はるきに置いて行かれないように必死に歩いた。すると、切り株が目立つようになり、その奥には、小さな木の家が建っていた。

きこりのおじさん

はるき:おじさん、どこ?
きこり:こっちにいるぞ。今日は何の用だ?
はるき:おとうさんの言いつけで板を買いに来たよ。ちょうどいいのあるかな。
きこり:今、木材は残っていないから、一本切り倒さないといけないな。で、どの木を切ればいいんだ?
はるき:どの木かはわからないけど、短い辺の長さは20cmのが欲しいよ。
きこり:それじゃ、わからないじゃないか。どの木を切ったらいいか決まったら声をかけておくれ。小さすぎる木を切って無駄にするのはよくないし、大きすぎる木を切ってたくさんあまるのもダメだからな。よく選んでくれよ。
はるき:困ったな。

使える道具は定規と巻き尺

 はるきは途方に暮れていた。どの木を切ったら短い辺の長さが20cmの板が作れるのか皆目見当がつかない。

はるき:ねえ、はるか。何かいい方法はない?どの木を切ったらいいか、どうやって調べたらいい?
はるか:何か道具はないかしら?
はるき:おじさん、何か道具はない?長さを測るもの。
きこり:長さを測るものだったら、定規と巻き尺がある。自由に使っていい。
はるき:ありがとう、おじさん。
はるか:これで長さは測れる。でもどうやって?
はるき:頼むよ、はるか。

解決の方法(ただし、二人は円周率を知らない。)

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