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78人のキャリアが読める「博士になったらどう生きる?」の出版舞台裏に迫る #博士の選択

※記事の内容は「博士の選択」掲載当時(2017年)のものです。

「博士になったらどう生きる? -78名が語るキャリアパス-」
気になるタイトルの書籍が2017年3月に出版されました。美術史学から知能機械情報学まで、取り上げられた人の専門性も様々。書籍の監修者である東京大学大学総合教育研究センター准教授の栗田佳代子先生と編者である東京大学教養学部特任助教の吉田塁先生にインタビューを行いました。

出版の契機

まず始めに、この書籍の企画が動き出した契機をお聞かせいただけますか?

栗田先生:元々、勉誠出版さんから、当時の 大学総合教育研究センター長である吉見先生にまず、打診がありました。博士課程修了者の先行きが不透明な時代になってきているので、彼らのキャリアについ て本を書かれませんかと。そこで、ちょうど東京大学フューチャーファカルティ―プログラム(FFP)を担当していた私にお話がきて、企画が動き出しまし た。

FFPについてお教えいただいてよろしいでしょうか。

栗田先生:FFPは、将来大学教員を目指す大学院生が授業の作り方やシラバスの書き方などを学べるプログラムです。学内の全研究科から多様な大学院生が参加し、毎年約100名が修了しています。2016年度から、対象を教職員にも広げており、その多様性が高まっています。

なるほど。多様な大学院生が参加するプログラムを担当している栗田先生に話がきたということなのですね。

栗田先生:そうですね。出版社の方からわざわざお手紙をいただいたのです。出版社の方に企画についてお話を伺うことになり、そのときに当時まだ博士課程の大学院生で、FFPを修了後、FFPに強い興味を持っていた吉田先生をお誘いしました。

吉田先生:大学院生という視点もあったため、企画段階から参加させていただくことになりました。実際、自分の周りを見て、博士課程のキャリアは不透明な部分が多いと感じていたので、是非少しでもそれを明らかにしたいという思いがありました。

インタビュー形式という選択


サブタイトルにもある通り、78名にもわたるインタビューが大変印象的ですが、何故インタビューという形式を選択したのですか。

栗田先生:最初は、博士課程修了者の全体の傾向がわかるように、量的データをメインにしようという話だったのですが、実際に作業をしてみると少々難しい部分がありました。そこで、多様性を示せるのであれば、インタビュー中心の本でも意義があるのではないか、という話になりました。


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