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雑談の正体とは?
以前、「雑談で友達をつくろう!」の記事で、雑談を“ついでの話”と表現しましたが、「雑談は“ついでの話”なのか?」という疑問が浮かび、調べてみました。
学術書としては『雑談の構造分析』や『雑談の美学』がありますが、それらを含めて分かりやすく雑談について述べられている『雑談の正体』から雑談について紹介します。
日本語の研究において、雑談の特徴は・・・
・「相手とともに過ごす」ための会話である
・「課題を達成する」ために行う会話ではない
とのこと。
一方、英語では「small talk」の研究として雑談が分析されているそうです。その中で、日本語の研究ではあまり注目されていなかった特徴として「社会的交流である」という点だそうです。
職場の雑談の研究において、small talkが同僚間に相互信頼の関係、心が通い合った状態「ラポール」を生じさせ、連帯感を志向させる機能があると言われえています。
イギリスの人類学者であるロビン・ダンバー氏は「相手との良好な社会的関係を構築したり、維持したりすることを目的として行われる雑談こそがヒトの言語の原点」と述べているそうです。
雑談は全然“ついでの話”ではなく、正に人と人との関係を築く社会の基盤をつくるための社会的活動なのですね。
『雑談の正体』の著者は、「雑談には短期的目的(その会話で出す結論)はないが、他の会話とは異なる時間軸の目的(長期的目的)として、相手と信頼関係の構築があるのではないか」という内容を書かれています。
「この人のことを知りたい!」とか、「私のことを知って欲しい!」という気持ちでお話をすることが、雑談のスタートになるかもしれません。
※アカデミーヒルズでは、毎月1回「リモート雑談」(昼の部・夜の部)を開催しています。ライブラリーメンバーは誰でも参加いただけます。是非!
アカデミーヒルズ 熊田ふみ子
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