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自分の中にある“多様性”

アカデミーヒルズのライブラリ―では、メンバーの皆さんによる自主サークル“メンバーズ・コミュニティ”(通称:MC)という活動がありますが、その1つである「ヨーロッパ旅行研究会」(通称:ヨロ研)と合同でイベントを企画・開催しました。
タイトルは「ノルウェーの魅力を多様性から紐解く」です。

スピーカーとしてお招きしたのは、アンネ・ランデ・ペータスさん。   アンネさんは神戸生まれで、宣教師だったご両親、そしてご家族とともに12歳まで日本で過ごされた後、自分の国であるノルウェーで生活されたという経験の持ち主。日本とノルウェーを往来して育った方です。オスロ大学と早稲田大学で演劇学を学び、現在はイプセンの新訳に取り掛かっている演劇研究家・翻訳家でいらっしゃいます。

イベントでは、その生い立ちから感じた日本とノルウェーのライフスタイルの違いから始まり、ノルウェーの自然、歴史、食文化まで幅広くお話いただきました。

印象的だったのは、アンネさんのお母さまの「橋」の例え話。
アンネさんは日本でも何度か転校されていますが、転校先ではいつも新しいクラスメートが話かけてくれて仲良しになったそうです。        ところが、ノルウェーの学校では誰も話かけてくれず悩んでいたそうです。そんなとき、お母さまが「自分から話かければいいじゃない!」とアドバイスしてくれたそうです。

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その時の例え話が「橋」です。                    日本人同士が橋の両側にいると、「私がそちらへ伺います。いえいえ私が伺いますと言って、橋の真ん中で落ち合う」とのこと。          しかしノルウェー人同士ならば、「用事があるならあなたがこちらへ来てください。いえいえ、あなたが来てくださいと言って、橋の真ん中で落ち合う」という例え話。                           アンネさんは、「どちらが良いという話ではなく、人それぞれ、国それぞれで違いを知ることが大切。」だと言われます。             このように、日々の生活の中で自然に、日本とノルウェーの生活スタイルが、アンネさんの心の中に沁み込んでいったのかなと感じました。

また、ノルウェーといえば、ジェンダーギャップ指数がとても高い国として有名です。(2021年3月のWEFの発表によると世界3位。日本は120位。) その取組みは、1978年に「男女平等法 Gender Equality Act」が制定されたことから始まるそうです。                       その結果、2021年に発足した現在の内閣は女性が10名、男性が9名で構成されていることや、街中では、おじいちゃん・お父さん・赤ちゃんの三世代で散歩している姿は当たり前というお話も興味深かったです。
そして、ノルウェーは世界でも有数のEV普及率が高い国という紹介もありました。

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そして、自然が豊かなノルウェーは、夏は白夜を体験でき、冬はオーロラを楽しめるというお話、そして「アナと雪の女王」の舞台はノルウェーで、アナ雪に登場するトナカイ飼いのクリストフは、少数民族のサーミ民族がモデルになっているというお話など、ノルウェーという国を幅広く紹介下さいました。

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ところで、アンネさんの旦那さまは、日本に留学しているときに知り合ったオランダの方です。現在は外交官として世界中を周られているので、アンネさんは日本とノルウェーだけではなく、米国、東南アジア、アフリカなど、本当に多くの国で生活をされています。
旦那さまからは、“あんパン”と言われるそうです。外見はパン(ヨーロッパ)だけど、中身はあんこ(日本)とのこと。アンネさんの中に培われた自然な多様性を言い当てた素敵な表現だなと感じました。

夫婦のバストアップ

今回のイベントは、ヨロ研とコラボで企画したオンラインイベントでしたが、ヨロ研のメンバーの皆さんに、配信会場となったアカデミーヒルズへお越しいただき、アンネさんと直接お話をしていただきました。                                そして、アンネさんの旦那さまもイベントに特別参加してくださり、とても和やかな楽しい時間でした。

※写真はアンネさんと旦那さまです。実はアンネさんの身長は178㎝。ただ、アンネさん曰く「家族の中では一番低いおちびちゃんです!」と。。。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子


#アカデミーヒルズ #多様性 #メンバーズ・コミュニティ #ノルウェー


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