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バックパッカーだった頃【キューバの田舎道で】

これは、2005年の日記です。メキシコのカンクンというところに沈没(当時バックパッカーの間では1つの街に長く留まることをこう呼んでいました。)していた私は、ある日キューバに行くと決めたのでした。

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当日チケット買ってキューバに行ってきた。

ある町で
椅子に座るひとりのおばあちゃんと目が合ったのでいつもと同じように
『オラ(はろー)』と言った。

おばあちゃんが何か言ってきた。
わからないスペイン語、プラス、おばあちゃんは歯が無かったので聞き取りづらさマックス。うむー

わからないので立ち止まる。
何か言ってくる。理解しようと努めたけど
ちょっと聞こえた言葉は パン。

パンが買いたいのか、そのお金が欲しいのか?

わからないから、「わからない」と言った。
おばあちゃんが震えながら椅子から立ち上がって、なにか言葉を訴えながら私の前に来た。
私の右の手首を強く掴んだ。かなり震えてる。歯がある・ないに関らず噛み付かれそうな気迫。
何かまだ言ってるけどわからない。
でも、あげるものはないと思ったから、
『ない』って言った。
そしたらそこだけはっきりと聞こえた。


『ポルケー!!!!(なぜ)』


なぜ、、、、なぜか、、、わからなかった。
手首は離された。でもしばらく震えが残ってた。。。


帰り道 同じ道を通ろうとした。
おばあちゃんがいることはもちろん分かってる。ドキドキ止まらない。
友が、「あのおばあちゃんいるかもよ」って言うから
忘れてたふりして 「ああ、そうか じゃあこっちから行こう」
違う道から帰った。

ぽるけ。。。

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心にズーンときた、13年も前の出来事でした。

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