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「カルピスの原液容器にひとこと」

私はめずらしく怒っている。普段はまぁなかなかの温厚な性格と自他ともに認める私なのだが、こればかりはひとこと言わせてもらいたいと思い筆をとった。

大好きなカルピスのことである。最近の原液の容器はペットボトルタイプのようなものに入っている。今はそんな時代であるのでそれはいいのだが、その開封キャップの部分というか「柔らかいプルタブ」についてだ。あれ開ける時

痛いーっ!

めっちゃくちゃ痛いのである。指が。ちょっと弱ってるおばあちゃんなんかは開けられないだろう。この私も毎回妻に頼まれ、その度眉間にシワを寄せながら開封にトライする。

人差し指を輪っかに入れる。グイッと引き寄せる。少し伸びて剥がれかかるが、そこからがなかなか取れない。以降は痛みを我慢しながらプルプルと力を入れるのだが、

プルタブが取れるか

指がちぎれるか

マジでその駆け引きをしながらのせめぎ合いなのである。

こんな理不尽なことはない。会社から帰ってきて夕食後のほっとする時間。ささやかな癒しの時間である。「カルピスあるけど、のむ?」と妻。「お、飲む飲む」私はあの優しい味のカルピスが大好きなのだ。「今日買ってきたんだカルピス。開けてー」

!!

「苦痛の開封の儀」の始まりである。

せっかくの団らんの時に「開封うつ病」が発症しそうな状態でトライしなければならないのである。頼むからカルピス開発チームの方々、

いますぐ改善してほしい!

「初恋の味、カルピス」の名に恥じぬよう、やさしくて甘酸っぱい開封方法を切に希望する。

色々書いたが、この苦痛を乗り超えてから飲むカルピスの優しい味わいは別格である。うん間違いない。これは認める。

ん?、、、まさか開発チームの方々…意図的にこの開封時の苦痛を組み込ませている可能性がある?

まるで疲れ果てた部活終わりに、マネージャーの女子が手作りしたレモンの切れ端を蜂蜜漬けにしたアレを食べた時のような体験。

あるいは灼熱のサウナ後に飲むキンキンに冷えたビールのような体験。

はたまた十月十日腹を痛めて出産した赤子への果てしなき愛情が生まれる体験。

こうした「苦痛の後に快楽を生み出す心理体験」を仕掛けとしてカルピスのプルタブにあえて仕込んでいるとしたら…。怖い。やはり私もこの販売戦略としての「罠」にまんまとハマってしまった消費者のひとりにすぎないのだろうか。だから怒りながらもカルピスがやめられないのかもしれない。

カルピス関係の方、真相を教えてくれないだろうか。

うーん、また今日も眠れそうにない。

ではまた。

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