デザイナーとは名乗れずに

昨日は、とある印刷会社へ打ち合わせに行ってきました。
といっても、「編集長」にくっついて行っただけなのですが。

出身大学にある、同窓会団体。
その会報誌の、お手伝いをすることになりました。
年一回の発行なのですが、
昨年届いたそれをパラパラ見ていたら、
写真がひどく歪んでいることに気づき、
思わずメールを送ってしまいました。

「写真が歪んでいる、原因はこう、長年印刷業に携わってきたので、お手伝いできることがあれば……」

などなど。

そうしたら、本当に手伝うことになってしまったのでした(笑)

こちらとしては、写真の加工や、
得意技である誤植チェック、
さらに本職である組版でお手伝いを、
というつもりでした。

(ちなみに、「お手伝い」と書いているのは文字通りそういうことで、報酬などは一切ないボランティア、ということです)

ところが、
「各連載のタイトル周りのデザインをしてほしい」
といわれてしまいました。

私が主な生業としている「DTP」という職種は、
DTPデザイナーという言葉もあるように、
デザインすることをイメージされることも多い。
ですが個人的には、誌面デザインはそんなに
やってきたわけではありません。
基本的にはデザイナーさんがデザインしたものが
出版社経由で届き、それをいかに誌面全体に、
破綻なく適用していくか、というところがメイン。

今でこそ、主に名刺やパンフレットのデザインを
色々させていただくようになりましたが、
誌面となるとまた別です。

個人的に、読み物は内容が読みやすければそれでいい、
というのが信条なので、誌面に飾りをつけるのが
あまり好きではありません。

それもあって、会報誌の連載タイトルのデザインは
非常に戸惑いを覚えたわけです。

まあそんなわけでやることにはなったものの、
ない引き出しを引っかき回しても何も出てこないので、
Webでイメージを探してそれを参考にしたり、
タイトルや全体のテーマからキーワードを導いて、
なんとか8パターン10種のタイトルデザインを
作成することができました。

ここまでのデザインは正直初めてだったので
どうなることかと思いましたが、
今のところ編集長からはご好評をいただき、
なんとか全うすることができた、というところです。

ところでこの編集長、経歴55年の大ベテラン!
大学卒業とともに大手出版社で編集として勤務し、
定年後もしばらく仕事をしていたものの、
70歳を契機に引退。
ところが、大学のサークル関係でお声がかかって、
この会報誌で再び編集の仕事をすることになった、
とのこと。

「80歳まで、という約束なのであと3年あるから」

という編集長、この連休中は編集の仕上げで
忙しくしていたため、このあと温泉で
しばしのんびりされるそうです。


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