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一年前とくらべて成長してる?

十二月に突入した。
この時期の恒例行事「忘年会」というものが、私はまったく理解できずにいる。幾度か、違うコミュニティーの忘年会に出席する人がいるが、いったい何回、年を忘れる気なのだろう? 何回、忘年会に出ないと、年を忘れられないのだろう? と思う。

さて、一年前との自分と、今の自分との成長を比較する手段は、お持ちだろうか?
日記や、手作り作品など、過去の自分を象徴する物をお持ちだろうか?
もし、いずれもないのであれば、去年の自分はどんな言動を取っていて、今とどう変わったのか、誰かに聞いてみるのも一興だろう。

最近私は、背景イラストの基礎を復習している。
一点透視図法、二点透視図法に従ってパース定規を引いたり、アメリカのプール付き高級住宅の画像を模写して練習したり。画力の向上を目指して、地道な練習を日々続けている。

ふと思い立って、去年も描いたことのある対象を、今一度描くことに挑戦してみた。
その対象というのは、キリンの缶コーヒー。
今も昔も愛飲する一本だ。

去年の六月の始めに描いた、練習のイラストが、これだ。

板のタブレットで描いた。所要時間は二~四時間ほどだったと思う。
当時、これを見た知人が「Tシャツにしたい」と褒めてくれた。この絵を印刷した物があれば、着たいと。

下手なのは誰が見ても明らかなのだが、練習を始めたばかりにしては、まあまあの出来だったと思う。
スケッチと言うには、寸法を目測するのも適当だった記憶がある。
気に入っている点としては、表面のでこぼこを表現すると、缶が冷えていそうに見える部分だ。

そして、一年と半年後。
今年の十一月に、同じ缶コーヒーをモデルにして、イラストを描いた。
それが、これだ。

見やすくするために、背景はグラデーションにした。液晶タブレットを使用。所要時間は同じくらいだった。
使用するブラシの選び方からして違った。くっきり、はっきり。正確な直線を引き、楕円をいくつか用意して横の線に生かした。
パースは使っていない。線画は非表示にしてある。

このイラストには、ある仕掛けがある。
缶全体に、とあるグラデーションを、ほんのり入れてある。
白っぽいグラデーションにすると、缶自体が冷えた印象になる。
だが、今回は暖色のオレンジにした。
秋から冬の冷えた空気が、香ばしいファイヤーで暖まるように。

一息つこう。
そして自分の成長を実感する時間を持とう。
雪が降る日は、住み慣れた部屋に腰を下ろし、のんびりとコーヒーでも飲みたい。


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