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疲れたらゲーム、疲れてなくてもゲーム

お盆は毎年、猛烈に忙しい。
何故かって、うちの家族は、構ってほしい性格の者ばかりなのだ。おまけにワガママで方向音痴ときている。話を聞く気がなく、自分の都合のいい解釈しかできない。

私はひたすら、そんな家族たちのお守りに駆り出される羽目になる。
アテンドではない。お守りだ。
どこかに出かけようものなら、トイレや喫煙所の場所を常に把握する必要がある。道順をシミュレートし、体の疲れやトイレの近さにも気を配っていなくてはならない。

今年も例外なく、朝から晩まで忙殺された。
そのせいなのか、休みが明けて職場に行くと、なんだか自分が空回りしている感があった。
私の方は気を使っているつもりでも、相手は苦笑し、他の人には少し迷惑になり、後で「あのことまで言う必要なかったですよね」と不平を突き付けられる始末。
公私とも、フルスロットルで頑張っているわりに、十分に報われていない気がしてくるものだ。お盆が終わると、こんなふうに疲れがどっと来る。

私利私欲を滅ぼし、他者に奉公することが習慣化してしまうと、サボるとか手を抜くといったストラテジーが、頭の辞書からごっそり抜け落てしまう。
ご自愛といった言葉を聞くと「何それ、おいしいの?」と質問してみたくなる。

ここまで疲れが込んでくると、寝るしか回復の道はない。
寝ても休まらないのだが、そもそも寝ないと休まらない。
寝れば、脳か体のどちらかが、わずかなりとも休まっていることがある。
その可能性に賭けて、横になる。
少し癒えたら、積んであるゲームでもやりたい。

最近、二本のゲームをクリアした。
一本目は「ライザのアトリエ3~終わりの錬金術師と秘密の鍵~」
有名な錬金術RPGの最新作だ。アニメにもなっているらしい。
しつこく錬金術でアイテムを調合していたのにも関わらず、一度も戦闘でアイテムを使わなかった。
やりこみすぎて、いつの間にかレベルがMAXに達していたせいだ。キャラが強くなりすぎて、最後のボスがどんな顔をしていたか記憶にない。
こんなことなら、始めにゲーム難易度を上げておけば良かった。

二本目は「超探偵事件簿レインコード」
バトル要素のある推理ものだ。
私の推理は全然当たらなかったものの、アンリアルエンジンによるゲーム環境や、キャラクターの動きは素晴らしかった。
そして何より、脇を固める声優さんたちの演技が冴えていた。子安武人さんは、これまでも他のゲームで、たびたび探偵役を演じてきている。ベテランの探偵役に子安さんがキャスティングされているのは、推理ゲームのファンの心理を、よくわかっている。

私は、ゲームクリエイターを志望するようになってから、ゲームを買ってきても、遊びが半分、勉強が半分になってしまった。
だからか、純粋な気持ちで遊ぶことができなくなった部分もある。
しかし、それでいい。
私は少なくとも、ゲームというものに、ストレスをやわらげる効果を求めていない。
いつも新しいストーリーを、新しい可能性を見せてほしいのだ。


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