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読んだやつ20220923-20221006

感想を書くのは夜歩いているときにやるとちょうどいい気がしてきたので書いていたらなんか3000字超えてたし、それなのにやろうと思ったところまで行き着かなかった。
現物を見ないままに書けるくらいに覚えているやつだけ。
漫画限定、同人誌はタイトルの後に()でサークル名入れてる。

一日三食絶対食べたい

気は優しいけど情けない大学に入ったばかりの若者が、それでも偶然そこにいた幼子を拾い上げて守って育てたこと、その過程で起きたすれ違いと仲直りのそれぞれ、しみじみとしてしまうわね。

フロムロストベルト

人の感情を弄んで楽しいですか? 楽しいだろうな……。妖精國のことを考えるだけで既に泣けてくるんだよな。助けてくれや。

初恋症候群

同じ女が好きな男と女(幼馴染三人組)、どれだけどろどろになってもおかしくない設定のはずなのになぜかからっと笑い話になっているのはギャグ漫画だからというのもあるけど、当人たちが一歩踏み込む勇気が持てなかったり潔すぎたりすることがそのギャグの源泉になっていて、読んでるときは気付いてなかったけれど俯瞰してみると結構残酷な構図なんだな。そんなこと考えずに読んでたので普通に笑っていました。

ショムニ

ドラマの原作だけどドラマとはだいぶ雰囲気が違うらしい(あとがきにそんな感じで書いてあった)。ドラマ版をしっかり見たことはないけどそれでも違う気配を感じたので多分相当違うのだろう。結構下世話なネタ(処女煽り、やりてババァ、風俗)とかが多く、しかしその中で展開されるのは「社会に翻弄されずに自己を確立して生きるためにどうすればいいのか?」という命題で(それで迷走したりさせられたりしてギャグになるわけだけど)、笑いつつも感心する不思議な読み味だった。勢いでレズビアンだと自認して自分を慕う後輩と交際を始めるけど実際のところだいぶ男も好きなので最終的にバンドマンと付き合い始める先輩が一番印象に残っている。

ぷりねいしょん(Drop of Honey)

プリティーライブ同行オタクがカラオケですっと取り出した同人誌のうちの一冊。冒頭に単語の定義が書いてある同人誌は優秀。urination:排尿、らしい。プリズム排尿!

恋する狼とミルフィーユ

絵もきれいだし展開というか元ネタの入れ具合もわりとおおーとなるのだけれどいまいち乗り切れない、自分の中でかなり不思議な枠の中にある作品。大姐の話で終わるかと思いきや続いたかと思いきや終わったのは印象深くて良かった。良いのか? 狼といえばフェンリル、といえばスコルとハティ! で勝手に盛り上がっていた。

蒼の六郷

宇宙人はあなたのすぐそばにもいるかもしれない……。近所のガキにマウントとってるお姉さんが実は学校ではいじめられている話、人の心の柔らかい場所に刺さる(わたくしが幼い頃公園でどう考えても授業がある時間に一緒に遊んでいた中学生のお兄ちゃんは今思えばそういう……というやつ)

ヨールキ・パールキ作品集

全力の性。めちゃくちゃえろかったですね。留学生の話が結構難しくて、幽霊アパートに住んでて毎夜幽霊に手で犯されて絶頂しているのだが、それを見越した最悪不動産屋が犯されて朦朧としているところにやってきて幽霊のふりしてチンコで便乗したということか、それとも幽霊にチンコが生えたということか? という疑問が生じるくらいには色々なことが作中で起こっていてそういう意味でも面白かったな。どういう状況だったかは、あなたの目で確かめてほしい。

ポム・プリゾニエール

裸の女と廃墟。それだけではあるのだが、それだけでも「絵になる」のだなあ。作画コスト軽減のために暗い洞窟を描いたらその方が灯りと照り返しを描く手間が大きかったというのは流石に寓話すぎる。

みんな私のはらのなか

マッチングアプリ百合(もしかしたら自分はこの女のことが一番好きなのかもしれんと思いつつ、過去の経験やら世間体やらでついついマッチングアプリで男と会って結婚相手を探してしまうふりをしてしまう百合)。主人公はモラハラ気質を呼び寄せまくる依存症気質の女が好きなのだが、この女の元カレ群が本当にリアリティのある嫌さをしていて本当に嫌で2巻を読もうと思うまでにだいぶかかった。最終的に読んでよかったです。

地上の一点 耕野裕子自選作品集
あの頃に逢いたい
ラバー・ソウル
キリストたちの輪舞
リバイバルはいつも電車で

ちょっと前にkindleで販売開始してセールになってて一気に買って、不意に読んだらめちゃくちゃ良くてひっくり返って炎天下の中池袋公園(アニメイト前の野外広場)で一気読みした。80年代の少女漫画が水に合うのかもしれない。黄昏シティ・グラフィティとエイリアン通りが好きです。この時代の大学生描写、まじでぼんくらっぽくてめちゃくちゃいいんだよな。弊社の職員もそのくらいの年代の人らと話すと「えっ、弊社で労働をしているのか!!?」みたいなこと言うらしいしな。許せねえよ。さておき以下は特に良かったやつ(何も見ないでも書けたやつ)

地上の一点

確か表題作がTwitterに上っており、とりあえず読んでほしい。人間を神様視点から見るとほんの小さなごまつぶみたいなもので、その中の一つが誰ともうまいこと付き合えなくても神様だって気付かないだろう、と自嘲していたレンタルビデオ屋のバイトに起こるほんの小さな、しかし彼の人生を劇的に変える一連の流れをよ……。あとキャベツの特売に気を取られて若くして事故で死んだ奥さんが夫を見守り続けて、新しい女と出会いそうになる度に子どもにシグナルを送って追い払わせ続ける(子どもはそれを自分の第六感だと思っている)という設定だけでしびれてしまう話も入っている。

あの頃に逢いたい

おちゃらけているけれど実は親と血が繋がっておらず、そのことで幼い頃にショックを受けた兄←のことが好きなふわふわした血の繋がっていない妹←のことが好きな人に気を使いすぎる美大生←のことが好きになってきたお姉さん肌な美大生、という地獄の連鎖がそんなひどいことにならず、かといってギャグとして消費されるわけでもなく「まあ人生そんなもんだし、俺はお前のことを応援するよ」くらいな勢いで話が進んで目が離せない

リバイバルはいつも電車で

新進気鋭の映画監督と不倫している不良娘のことを好きになってしまった広島からの転校生がなんやかんやあって映画を撮る。初恋の人は消えてしまうし慕ってくれた後輩になびくわけでもなく、それでも映画は手の中に残っている……。

モモ艦長の秘密基地

孤独な宇宙船の中では裸で過ごしても構わん。裸の女と無機物の群れ。伝統芸能。精密なオペレーションが求められる宇宙船とお猫様ってめちゃくちゃ相性が悪いのな。

ガールズ&ライナー(リス小屋)

どうしてライナーを学園艦に放り込もうと思ったのですか……? ループ終了のお知らせとしてエレンが出てくるのがギャグとして面白い上にギミックとしても秀逸なのでとても良かった。エレンは現在過去未来が見えるので現在に介入するのですが、それによってこのように世界は分岐しているのかもしれん。

無敵のお姉ちゃん(豚之塹壕)

城ヶ崎姉妹は本当に仲が良いが、それは馴れ合いをしているという意味ではなく、妹は姉のことを尊敬しつつもいつか乗り越えたいという目標にしており、姉は姉で妹に挑まれたいと思いつつも決して負けねえぞという矜持があるという、この、姉妹がな〜〜!! 良いですね。良い。

これからを今日に(豚之塹壕)

周奏。おしゃれ。周奏の同人誌はおしゃれでなくてはならない決まりでもあるんですか? でも二人の雰囲気を最大限尊重して描くと多分こうなるんだろうな。原作をやらずに同人誌ばかり買ってすまない、許してほしい……。
ツアーの都合で一定期間一緒に住んでいた二人が、定められた期限が来て離れることを名残惜しく思っており、しかし相手に一緒にいてくれと外聞もなくすがりつけるわけでもなく……という探り合いのジャブのような会話からの、「こうして狭い戸口で危なってすれ違うことも無いのかなぁ」という言葉遣い! 葉脈のような蜘蛛の糸のような蝶の羽はだれのどんな思いなのか? 真相は皆さんの目で確かめてほしい。

撰ばれてあることの恍惚と不安(らいげきたい)

(正直自分の中ではらいげきたいというより河内和泉先生(機工魔術師からずっと読んでるから脳内で先生まででワンフレーズになっている)))
めちゃくちゃえっちなシルレスブックでめちゃくちゃえっちでありがとうございますという感じなのですが、なんか絵がうますぎるからかなぜかやけに面白くなってしまう瞬間があり、「えっちだ……」→爆笑→「えっちだ……」となるタイミングがあった。なんなんでしょうね。今手にとりながら記憶を探ったけれど、もしかしておっぱいがぷるっとまろびでた瞬間のありがとうございますという感情が笑いになったのかもしれん。表23の蛍光ピンク印刷がすごく格好いいのですごい。

蝶子Ⅴ(陰謀の帝国)

相変わらずえろい。最初はちょっと弱そうだったレイプ魔が蝶子のえろさに壊れてちんちん亭になってしまった……と思って読み返したら最初から「この京女全身が女性器」って言ってて最初からちんちん亭っぽかった。

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