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現役公務員が伝える、特別定額給付金の支給が遅れているワケ

こんばんは。ヤマタツです。私が公務員になるまでの続きを書こうとしましたが、今話題の”10万円”のほうが面白いかと思い、こっちにしました。

結論

前置き抜きで結論から言いますと、支給が遅れている理由は”住民基本台帳と税データの紐付けができていないから”です。

ごく普通に住民票の登録があり、ごく普通のサラリーマン、夫が妻と子ども2人を扶養している、そうゆう世帯の人だけがこの日本に住んでいるのであれば、さほど支給は遅くならないでしょう。

でも、そうではありませんよね。

中には、何らかの事情で住民票はa市にあるが、b市に住んでいる。DVを受けていて避難している。転入転出を繰り返していて、基準日に転入転出が複数回あった。etc.....

住民基本台帳だけでは、誰と誰が”本当の”家族で誰が誰を”真に”扶養していて誰と誰が家族なのに別居しているかなんて分かりません。そこで、税データを参照するのですが、これでも課税実態がなく、引っかからない人が出てくるわけですね。

そのような人を含めて”全国民”なのです。

全自治体では、それらの人の実態の把握に終われ、さらに、把握出来ている人からは1日何万通もの申請書が届く。記載事項不備のため本人に確認。いくら分かりやすく記載例を書いても不備はどうしてもあります。偽造されたものではないかの確認。DVをしている人が家族を扶養にいれたままで、被害者が知らないところで申請されていないかの確認。確認確認確認。これではいくらプロジェクトチームを発足させても手が回りませんよね。

よくテレビの報道で支給が遅れていることを非難しているものもありますが、これだけ繊細な情報を取り扱っているという事実を知らないブルジョワの方々が威勢よく発言しているのを見ると悲しくなってきますよね。

そのような理由で、支給が遅れているのです。

マイナンバーカードについて

よく、他国を例に引き合いにだされますが、国民への定額支給がスムーズにいっている国もあります。その国ではマイナンバーカードの普及が功を成していると言えます。

つまり税情報や住民情報、口座情報がすべて紐づいており、国家が国民へ行政サービスを提供しやすい環境が作りだされているからです。

よく、「国は信用出来ないから、そこまで管理されたくない!!」といってマイナンバーカードの作成をしない人がいますが、住民票の登録や印鑑登録、確定申告、年末調整をしてる時点で管理されています。むしろそのような人がいるから統一的に管理できず行政サービスが滞るのです。

さらに、今後はキャッシュレス化が進み、マイナンバーカードをキャッシュカードのように利用できるようになります。それプラス、地域貢献活動をすれば、自治体ポイント(地域通貨のようなもの)も付与され、ますます行政サービスを受けやすくなる時代が到来します。

なので、怪しい病気が落ち着いて来たらマイナンバーカードの作成をすることをおすすめします。定額給付金のオンライン申請はマイナンバーカードを持っている人しかできないので、この給付金の情報が出てすぐくらいにマイナンバーカードの窓口に駆け込んだ人も多いようですが、それを発行するだけで数週間かかるので、落ち着いた時期を見計らって申請してくださいね。ちなみに私はマイナンバーカード担当ではありません。笑

余談のほうが長くなってしまいましたね。それではこのあたりで失礼します。

よろしければサポートをお願いいたします。適応障害の改善に向けての医療費として大切に使わせていただきます。