オーディオアンプ SONY STR-DH190の「フォノボリュームオフセット」機能について
はじめに
以前ご紹介しましたアンプ「SONY STR-DH190」の機能について補足させていただきます。私はメーカーの回し者ではありませんが、常用して楽しんでいる一ファンとしてご紹介しています。ご参考になれば幸いです。
レコード再生時の音量不足
本アンプ内臓チューナーでのFM放送、テレビのユーチューブ番組、パソコン内の音楽データをブルートゥースで飛ばすなど、このアンプを通してスピーカー「SONY SS-CS5」で聴いています。
ひとつ不満感を抱いていたのが、同じボリューム位置にもかかわらずレコードプレーヤー「SONY PS-LX310BT」で再生したときの音量が上記の各種再生音量と比べて小さいことでした。
レコードの特性
アナログレコードの製作の工程を単純に言えば、音声信号に連動して動くカッターによって物理的に音溝を刻んでいって原盤を作るのですが、その際に音声信号のレベルに傾注します。というのも、それを誤ると曲中で大音量のときに出音がひずんでしまうからです。特にクラシックのオーケストラの演奏などダイナミックレンジ(音量の幅)の大きな楽曲のレコードでは、そうならないように音量が全体に控えめに収録されています。
それが要因で、一般にアンプのボリューム位置が同じなのにCDなどと比較してレコードの音量の方が小さくなる傾向があります。個々のアンプの仕様にもよるので一概には言えませんが。
フォノボリューム調整が可能という事実
このアンプの前面や裏面のフォノ入力端子付近を見ても、フォノゲイン(利得)調整のスイッチが見当たりませんでした。取説を紐解いてもそれらしい記述が見当たりません。まあ、レコードを聴く時にはボリュームつまみをもっと右へ回せばいいっちぁいいのですが。何か面白くない気がしていました。フォノアンプなどを所有していればまたやりようもあると思いますがあいにくそれもありません。
昨日ウェブでこのアンプにフォノボリュームオフセット機能があるという記事を見つけました。早速、リモコンの「AMP MENU」ボタンを押して、本体の液晶表示を見ながらリモコンの矢印キーとエンターキーを操作してボリュームオフセットの調整をすることができました。初期値が0だったのを5に上げました。
気付きが遅れた要因
私が本体の方にばかり気を取られてリモコン「AMP MENU」」に気づかなかったのは、昔のアンプのイメージがあったからです。かつてレコードが主要な音楽媒体であったころ、フオノ入力端子付きのアンプの中には本体にゲイン調整用のスイッチやレバー付きのものがありました。リモコンが付属するのはずっと後になってからでしたし。今時のアンプでは本機のような方法で調整するケースがあるのだという知識を得た次第です。
余談ですが、この「AMP MENU」ボタン、そういえばスピーカーのインピーダンス(内部抵抗=6Ωオーム)にアンプをマッチさせる際に操作したことを思い出しました。はじめてさわるボタンではなかったんでした。すっかり忘れていました。
結 果
フォノボリュームオフセットは0~+6㏈(デシベル)まで1㏈きざみで調整できます。+6㏈といえば、倍率で言えば2倍です。CDとレコードの音量を聴き比べながら等しくなるよう調整して、5㏈に落ち着きました。
結果上々です。ボリュームノブの操作をせず、すぐに迫力のある音量レベルでレコードが楽しめるようになりました。
とはいえ、個々のレコードによって録音レベルも異なるので、いつでも5㏈が最適とはいえません。そのときはボリュー厶を微調整することになります。
なお、本リモコンの「AMP MENU」では、上記以外に左右バランスやFMモード、ブルートゥースの調整などができるようです。
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