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憎たらしい係長よありがとう

通り過ぎてわかること。

何年も経ってわかるアノトキノ
あの人の言葉。

いまから20年近く前

派遣社員で働いていた時のことです。

指揮命令者である派遣先の係長に

「 宮内さん、絶対ミスしないでね。」

と初めにこう言われました。

「 ミスがあったら、僕は君のやった仕事の全てを信用できなくなって、仕事を頼めなくなる。」

係長はこう続けました。

集計、統計が私の仕事でしたから、ミスをするとミスの場所を探すのに、膨大な労力を費やすことになります。

私はその時
「 なるほどな。そりゃそうだ。」と思いました。

でもとても憎たらしい言い方でした。

派遣社員は時間の切り売りですので、顧客側としての気持ちが理解できました。

「 これは大変だ。メンバーチェンジされないように、しっかりやろう。」

その派遣先でぎゅうぎゅうにしごかれ

集計、統計業務の
力をつけさせていただきました。

考え方はいろいろあると思います。

でも

仕事を任されたければ、絶対にミスをしないことは基本かもしれません。

あの時の係長の顔をはっきり覚えています。

眼光が鋭く

笑顔などただの一度も見せてくれたことはありませんでした。

感謝しています。

あの係長が優しく甘い人だったら

今の私はケアレスミスの達人になっていたと思います。

64才の今、集計、統計の仕事でご飯を食べています。

憎たらしいあの係長にどこかで会ったら、お礼が言いたいワタシ(´∀`)

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