「B型=オバチャン」説
世の中には、さまざまな仕事がありますが、職場職場で、男女比や年令層、その他もろもろ、随分と雰囲気は違うものですよね。男ばかりの職場とか、技術者の集まりとか、差別は御法度の今でも、やはり仕事の内容に合わせてそれなりの偏りが出てしまうのは仕方のないことです。
そして、ある偏りが大きいと、血液型の特性もまた、よく生かされやすいということがあります。
たとえば女性の多い職場では、上司がB型男性だと、上手くいくことが多いのだとか。以前から、そんなウワサを聞いてはいたのですが、あるとき、ある社員食堂の職場の様子を取材する機会があり、その事実をあらためて確認したのでした。
そこは職人さんたちの宿舎の食堂で、職人さん100名ほどの全ての食事を用意しています。働く人はパートの中年女性ばかりで、ご想像の通り、口達者なオバさまたちの、それはそれは、個性溢れる面々です。そして、朝食班、夕食班と、時間帯に合わせてシフトを違えているわけで、その連携が、なかなか面倒なのだそうです。
「あら、朝食班がこの食材を使ったらダメじゃない!」「夕食班が調理器具を持って行っちゃって困るわ!」
などなど、他愛ないこととはいえ、小さな愚痴やトラブルが、常時発生しているとのことです。ところが、そんなややこしい職場に上手く馴染んでいるのが、B型男性の料理長さん。
B型の人は、そういう他愛ない相談ごとも、気さくに聞いてあげられます。半ば面白がって…ではあるのですが、何かと好奇心が旺盛なのです。だからと言って、必要以上に真剣に受け止めず、まあ適当に、いい加減(良い加減とも言う)なところで聞き流したり、対処したりするのも得意です。
もしこれが、A型やAB型だったら、オバさまたちのクレームをまともに受けて、2度と面倒が起らぬようにと、次々に細かいルールを作ってしまったりしそうだし、O型だったら、誰を味方につけるべきかと、人間関係に翻弄されてしまいそうだし。結局誰がやっても、ヘトヘトになってしまうに違いありません。
昔、NTTがまだ電電公社という組織で、電話交換手が手動で電話回線を繋いでいた頃のことではありますが、そこは100%、女性の職場だったわけです。当時、長く勤務していたという交換手さんも言ってました。
「そういえば、全血液型の上司を経験したけど、B型上司の時が一番雰囲気が良かったし上手くいってた気がするわ!」
とにかくB型は、男だからとか、上司だからとか、そういう区分けをあまり意識しないし、女性たちの、あのとり留めのない会話にも、縦横無尽の喧騒にも、付き合っていられるのです。
ある日、B型の若い男性が、新しいスタッフとして加わったとき、彼に冗談まじりに言ったことがありました。
「B型の人は、男女年齢問わず、み~んな、”オバチャン"なのよ」
血液型のことをまだよく知らない彼は、おののき、
「ど、ど、どういうことですか!?」と、少々不満顔。ところが数日後、彼は神妙な顔(?)で、告白しました。
「あの後、家業の八百屋の手伝いをしていてつくづく思いました。お客さんはオバチャンばっかりです。そしてそこに、 親より年上のオバチャンたちとも自然に馴染んで、違和感も無く楽しく会話をしている自分が居たことに気づいたんです。ボク、"B型=オバチャン説"を、支持します!」
お、なかなかじゃのぉ。この事務所のスタッフになる素質あるじゃないの。
「合格~!」
まあ、こうして自分を客観的に眺め、尚且つ面白がれるところがまた、実にB型らしいのです。とにかく、B型自身も納得しているのですから、B型とオバチャンの相関関係は、ますます真実味を帯びてきたことになります。ことの真相を、更に調べていかなければと、改めて思った次第でした。
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