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馬の救急箱②

前回「馬の救急箱①」の続きです。
https://note.com/abiihorse/n/n37b508e6dc39

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・ガーゼ(大)
擦り傷や踏みかけなどの傷は、処置後ガーゼを当て包帯を巻いて保護する(当て擦れが心配な時は包帯の下にパッドを挟む)ことで、厩舎内の汚れや細菌から患部を守ることができる(過信は禁物)。
また、蹄内で炎症を起こした場合の膿出しにも使える。

・自着性包帯(ヴェトラップなど)
馬具屋さん等で購入可能。安価なものの中には粗悪品が混じっていることがあるので注意。
あらゆる場面で頼りになるので、常備しておきたい。

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・ダクトテープ
ホームセンターで購入可能な、耐水性・耐久性に優れた超万能テープ
蹄を保護する必要があるとき、包帯だけではすぐに破れたりずれたりしてしまうが、上からダクトテープで補強することで長時間しっかりと保護することができる。
もちろん本来の用途、ホースやパイプの修理等にも使えるので、厩舎にひとつ置いておいて損はない。

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・ウエス(使い捨ての布)
ホームセンターで200円/kgほどで売っているものでも、古着やシーツの切れ端でも、清潔であれば問題ない。大切なのは使い捨てであるということ。
止血のとき、濡れた蹄を乾かすとき、削蹄に使った道具の消毒時、馬具の手入れのとき…他にも様々な場面で活躍するので、常に多めにストックしておきたい。

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・使い捨て手袋
見落としがちなのだが、例えば塗り薬を容器から取る際に汚れた指で触ると、容器内の薬の表面に菌が付着してしまう。
治療の際には必須。

・スプレーボトル
100均で購入可能。ヨーチン等を入れて使うと狙った場所に素早く振りかけることができるため、馬へのストレスが少ない。

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・バリカン
特に下肢部の傷や皮膚炎では患部を清潔に保つことが大切なため、ハサミやバリカンで周辺の毛を刈っておく。
クリッピング(毛刈り)用とは別に、小型のコードレス式バリカンを用意しておくといざというときに便利。

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・はさみ、ピンセット
何かと使う機会が多いものなので治療用に一組用意しておくと良い。
使用後は消毒を忘れないこと。

・消毒用エタノール
治療に使った道具や人の手指の消毒に。
刺激が強いので傷口や粘膜には使わないこと。

・聴診器
主に疝痛が疑われるとき、腸の蠕動音を確認するために使っているが、心音を聴くことも出来る。

・体温計
検温に。以前は水銀体温計を使うことも多かったが、今は電子体温計が主流。ちなみにスぺさんの平熱は37.5℃。

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ここで取り上げたもの以外にも便利な道具や薬は多々あるが、特に「汎用性の高いもの」「ドラッグストアや通販で手に入りやすいもの」を中心に紹介した。

スペさんに異常があったとき、処置については必ず獣医さんと相談しながら行うようにしているのだが、道具が一通り揃っていると素早く適切な対処ができる。

馬が痛みで不安を感じているときこそ、人は余裕を持って冷静な態度で馬に接しなければならない。

人はいつでも、馬に安心感を与えられる存在でなければならない。

お読みくださりありがとうございます! いただいたサポートは全て、スぺさんの飼い葉代・馬具代に使わせていただきます。