阿比留 健太

役者やってます。詩を書いたり日記を書いたりします。

阿比留 健太

役者やってます。詩を書いたり日記を書いたりします。

最近の記事

宇宙人

空が光る。 隕石を見た。僕は追いかけた。落下地点。 宇宙からの来訪者。集合地点。 もう一度空が光る。稲光。 それはやってきた者じゃなく、やってくる者。 缶を開ける、火をつける。立ち止まり、振り返る。 郷愁、恐怖。 美しき者。逃れられない者。

    • 春はいいですね。 近所の学校の校門前に桜が並んでいて、毎年そこを通る度に春を感じます。 学校と桜はよく映えるなぁ、と春が少年少女の為だけに存在してるような気がして少し嫉妬したり。 まぁ前ほど学生時代に戻りたいとは思わなくなりました。ひたすらに走り回ってるだけで太陽が照らしてくれるのは楽しいけど疲れるなと。過去を振り返って目を細めて、少しお酒が飲みたいな。と夜の寂しさを感じるぐらいが丁度良いと最近は思うのです。 過去と今の話をしました。 こないだ、ふと100年後の

      • ヨルシカLIVE!

        今年はいい年でした。確定しました。 ヨルシカのLIVE「前世」最高でした! LIVEというよりオペラのような、物語の中に引きずり込まれる感覚でした。 水族館の大きな水槽の前がステージになっていてまるで海底のようで、ボーカルのsuisさんが青いドレスを着て裸足で歌っているのがまるで人魚のようでした。ペディキュアがたまに光ってるのが本当に綺麗だった。 僕は人魚と聞くと悲劇を連想します。海は生命を連想します。 人魚は叶わない恋をしたのかもしれない、報われない人生を泳いでる

        • 怪物

          怪物が壊す物。 並んだ靴、重ねた食器、色違いの歯ブラシ。 宝物は箱の中にはない。 怪物だけが知っている。普通の幸せ。 壊れて気付いて、抱きしめる。 僕らは皆優しい怪物。

          2020

          今年もありがとうございました。1年が終わりました。人生の中で最も短かったというか何も無かったというか、撮影とか大変だったはずなんですが全部コロナに持ってかれた感じですね。 未だに年末って気もしないから、寒すぎだろとかキレてます。そりゃ12月は寒いよ。逆ギレだよ。 ここ最近で1番どうでもよかった話をすると、親父から1人でカキ焼きなう。というLINEが届きました。知らんなぁと思いました。 「良いお年を」って言葉が苦手です。「あけましておめでとう」も苦手です。年が変わるとか、

          フィクション

          少年達は語る 茜さす公園のベンチで 嘘をついてた訳では無いが 今となっちゃただの御伽噺だ 駆けたサンダルも革靴になって 咳き込んだ苦笑いのタバコも今じゃ痰と愚痴ばかり 諦めた方がきっと楽だから 天の川 足音に花踊る夏と 望遠鏡 手を伸ばすのはひどく疲れるもの あの時見た星も減っていくんだ 冒険者と傍観者 一体何が違うか 分かっちゃいるさ だから僕は選んだ 息を吐いた 足元に雪が積もっていた

          フィクション

          線香怪火

          私は小さく呟いた、ここに居る、と。花火なんかが似合う暗闇で。 それから涙を溜めたバケツを被って、それは叫びに変わる。 この世界は理不尽なかくれんぼだ。だから私は弱い人間の成れの果てに、悲しい鬼になる。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 長崎人あるあるだと思うんですけど、花火とお墓ってセットですよね。と言うか普段温厚な癖にお盆になると爆竹とりあえず投げる蛮人に変貌しますよね。弔い合戦と同じテンションですよね。まぁ弔ってるけど。

          羽化

          大きな手と小さな背中、公園のブランコ 安物のグローブにプラスチックのボール 新しい机、ブカブカの制服。 汚れるほどに、綺麗な時間。 与えられたもの全て蛹の中。 溶けて溶けて、右手、左手、地を這って。 伸ばして両手、問いの答え 空の高さを知りたいだけ。

          旅人

          やっと見つけた言葉を星の隅っこに落とした。 きっとそれは魔法みたいな言葉だ、希望だとか愛だとか、今は馬鹿らしいと思うから。 だから僕は旅人になるのさ。長い長い旅になるだろうけど。 始発電車に乗った、傭人達は飛び込んだ。 生きるには狭い星だから。 僕は旅人になった。

          遺言

          テーブルの上にはノートパソコンと灰皿。ぬるくなったアイスコーヒー。 カーテンを開ければ朝の日差し。零れる光を確かめるように煙が舞う。 朝のニュース番組。何人死んだとか、不倫しただとか。人の不幸を嘆く者、人の不幸を笑う者。どちらが役者だろうか。 どうだっていい。僕にとって一番大事なのは「ぬるくなったアイスコーヒー」がアイスコーヒーと言えるのかどうかだけだ。 言葉で表せるものなんて。これくらいの価値しかない。

          11月。超擬態人間。

          今年もあと2ヶ月らしいです。他人事になってしまうぐらいには1年があっという間に過ぎてしまっています。緊急事態宣言の中、約2ヶ月ほぼほぼ家の中で過ごしたのが本当に勿体ない。仕方のないことですが。 超擬態人間が絶賛上映中です。僕は出演していませんが、いつもお世話になっている事務所の仲間達、そして藤井秀剛監督が作り上げた地獄のようなホラーです。観た後には良い意味で具合悪くなると思いますw僕はそうでした。 https://gitai-movie.com ここのところ頭なのか、心

          11月。超擬態人間。

          狐雨

          美しい花が咲いていました。太陽も雨も可愛がってるようです。私はズルいと思ったのでそっと踵を降ろしました。何もしていない悪者を懲らしめたのです。 「こらこら何をしているんだ」。 どうやら雲に見つかってしまったようです。私は知らないフリをしました。だって、悪いことなんてしていないもの。 「君は正しいつもりかい」。 雲が問いかけてきました。 「勿論。努力もしていないのに愛させるなんて。ただ綺麗なだけの卑怯者よ」。 「本当かい」。 花の方を見ながらまたしても雲は問いかけ

          白原

          冬の声を聴こうぜ 傘も重くなってきたから 雪を掻き分ける音 茜さす君の顔 思わずきゅっと握った 寂しいは美しい このまま遠く歩いて行こうぜ 雪がこだまする 夜の雲は明るいから 「寒いは熱いだね」。ありふれた言葉も今は このままずっと歩いて行こうよ 冷たい身体 雪が愛してくれたから 冬の声を聴こうぜ 1人だとよく聴こえるから 冬の声を聴こうぜ 1人じゃ生きてけないってさ 春の方へ春の方へ 桜が待ってる ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・シロ

          金魚鉢

          梯子する朝の占い 見たいものだけ全部掬った 都塵に出れば、全て嘘。何もかも失った ラッキーアイテム 口開けた金魚 探しに行った いったい何が違うのか 苔むした石 覗く池に梅が映えていた 「花言葉なんか信じる奴は馬鹿だ」。 一片掬って 花を噛む 君の言葉だけが本物だ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 日記 ・海で泳ぎながら歌うのが夢っていう女の子と夢を探す青年の話を書きたいなぁと思いながら、マイペースにアイデアを貯めていってる中で「花言葉なんか

          動物園に行きてぇんだ

          〜日記〜 動物園良くないですか?水族館でも可です。 僕的にあれは博物館です。だってでけぇ象とかキリンとかいるじゃないですか。魚とか泳げるじゃないですか。鳥は羽があるし。意味わかんなくないですか?同じ星にこんな違うやつらがいるってちょっと恐怖さえ覚えます。だから、こんなヤバいやつらいたならそりゃ恐竜もおったはずやわ…って今までの知識と勝手な想像で過去から今までのこの星の生命の歴史みたいなのを考えちゃうんです。博物館やないか。 虫宇宙人説とかもあるんですよね。確かに。あの逃

          動物園に行きてぇんだ

          遠い隣人

          切り売りすんだ今日もさ これだけじゃパンが買えないから 袖口で耳を濡らした 心は見えないんだ 手の平に乗る程度の欲望 低俗らの遊歩道 見たくないものばかり 硝子をなぞった 別に何も望んじゃいない 愛も夢もいらない 指先ひとつを欲しいだけ それだけなんだ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ SNSって怖いですよね