電動車椅子でGO!(17)通路の確保

 通路の確保について、立って歩く人間が体を横にして通られるなら十分と考えてもらうと、車椅子に乗っている人間にはとても困ったことになる。
 お店などで通路に商品を並べるとその間を車椅子は通られないので見に行けないし、売上げにもならないことを意識していただけるとありがたい。また書店などで本の入れ替えのためのカートが通路に置きっぱなしだとやはり通られない。
 銀行や郵便局などでも、 宣伝パンフを並べた台がたとえばATMへのアプローチを邪魔していることがあったりする。
 ホテルのバリアフリー ルームは、お風呂トイレに段差がないことをもってそう謳っている場合が多い。 しかし、ベッドまでのアプローチで角が容易には曲がれなかったり、空気清浄器などのサービス機器が狭い室内での車椅子の回転を不可能にしていたりする。
 駅で車椅子スロープの突き当たりに飾ってあるおしゃれなはずの鉢植え、トイレの入りロのゴミ箱。 色々な物が行く手を阻む。
 建物が消防法を満たす設計でも、通路に物を置いたとたん、違反になるのではないかと思う。
 障碍者差別解消法を持ち出すまでもなく、車椅子が通られる路 (みち)が常に確保されていることは、実は(緊急時などは特に)すべての人の安全に繋がるのではないだろうか。

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