さるべき業縁のもよほさば レジュメ 2023年4月3日 名古屋別院
さるべき業縁のもよほさば 2023年4月3日 名古屋別院
長澤靖浩
本文(第13条より)
またうみ・かわに、あみをひき、つりをして世をわたるものも、野山に鹿をかり、鳥を取りて、命をつぐ【ともがら】も、商いをし、田畠(でんぱた)をつくりてすぐるひとも、ただおなじ【こと】なりと。
さるべき業縁(ごうえん)のもよほさば、いかなるふるまひもすべしとこそ、聖人はおほせさふらひしに・・・
梅原猛訳 講談社文庫
また、海や川に網を引き、釣りをして魚をとって世を渡る人々も、野や山に獣を追い、鳥を殺して命をつなぐ【人々】も、商いをしたり田畑を耕して生活をしている人々もみんな同じ【人間】であります。
ふと何か暗い運命に左右されるとき、どんな悪業でも平気でするのが人間ではないかと、親鸞聖人もおっしゃいましたのに・・・
梅原真隆訳 角川文庫
また聖人は「海や河に網をひき釣をして渡世するものも、野山を駆けまわって獣を狩り、鳥を捕らえて生計(くらし)をたてる【徒輩(やから)】も、商売をしたり、田畠をつくってその日を過ごす人も、みな同じ【宿業によること】である。どうしてもそうしなければならない業縁がひとたび催してくれば、どんなおそろしいふるまいでもするものである」と仰せられたことである。
金子大栄校訂 岩波文庫
我らは、その日その日の生業(なりわい)のほかに、何事もできぬものである。またその【生業のためには】いかなる振舞もするものである。
長澤靖浩訳 銀河書籍
また
「海や川に網を引いて、釣りをして世の中を渡っている人も、野山で獣を狩り、鳥を獲って命をつないでいる【仲間たち】も、商いをしたり、農業をしたりして過ごしている人も皆同じ【こと】です。
しかるべき業や縁があれば、人はどんな振舞いでもするものなのです」
と親鸞聖人はおっしゃっていました。
このレジュメを用いた講演 動画
(休憩後録画に失敗したので前半のみ」)
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