ヨーガとは
その3
宗教学者のエリアーデ(M.Eliadi,1907-1986)は、『ヨーガ・スートラ』の説くヨーガをこのように描写しています。
生来の状態を拒否(きょひ)し、それを無くそうと努めるという形でそれに反して意識的に行為する人は、非限定のもの、自由、「力」…を熱望する人である。更(さら)に、ヨーガ行者が追及するこの「すべての人間的価値の倒置(とうち)」は、長いインドの伝統によって正当と認められている。…世俗の人間的な生から引きさがるに際して、ヨーガ行者が…より一層深く、真実である他の生―宇宙の生そのものーをどんなに深く見出すか…生物学的生の混沌(こんとん)を一宇宙に変形すること、という大望(たいぼう)を…ヨーガのすべての心理生理学的技術のなかに予知する。(『エリアーデ著作集第9巻 ヨーガ1』立川武蔵訳、1975,pp.151-153、ルビ私)
「健康と幸福への全面的アプローチを具現化する」ヨーガと「生来の状態を拒否(きょひ)し、それを無くそうと努める」ヨーガは、全く方向性が異なります。こうして、色々な人が、種々の説明をしています。
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