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【書評】新たな価値が生まれた時代 『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話 - 堀江貴文』

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お金の捉え方をリセットできる
仮想通貨ってなんだろう?ビットコインってなんだろう?
2018年末に起きたコインチェック騒動が記憶に新しいかもしれないが、マウントゴックス事件など、センセーショナルな問題が起こり、皆が投機的に仮想通貨、ビットコインだと盛り上がっているものの、そこに本質があるわけではない。
トークンと呼ばれる仮想通貨を用いた取引の発明は、経済流通を営む上で、これまで使われていた貨幣取引の根本から覆すようなインパクトがあるのだ。

ブロックチェーンが生む分散型社会
私たちは国家に帰属し、それらの国で取引される際には「通貨」が利用されている。
こと日本においては、国際通貨としての信頼を得ており、国際的にも信用取引として使われている。
普段あまりにも日常的に使っているため、通貨の存在をあらためて考えることはあまりないかもしれないが、キャッシュレス支払いの多様化が進んだ昨今、現金とキャッシュレス、そして通貨の価値とはなんぞや?と考えるきっかけに最適な一冊ではないかと考える。
1971年のドルショック時に米国が固定相場制を捨て、変動相場制へと舵を切ったことにより、国際金本位制が終わり、不交換紙幣による経済システムが確立した。
そして、ブロックチェーンという仕組みが生まれた今、中央集権に依存することなく、価値を取引する仕組みが誕生しているのである。

ブロックチェーンの思想、そして仮想通貨とセキュリティ
ナカモトサトシという謎の人物が2008年に突如ビットコインの論文を発表し、その後ビットコインは仮想通貨第一号として走り始めている。
世の中のニュースを追っていくと、投機的な価値の上下動や仮想通貨取引における欠陥を突いたセキュリティトラブルばかりが目につくものの、分散型台帳技術という意味の通り、ブロックチェーンの仕組みを使うことで、中央集権のシステムに依存しない取引や可能性が生まれることが仮想通貨における最大の魅力と言えるのではないだろうか。
ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、NEMといった代表的なトークンに加え、リップルのような国際送金に対する解を提起するトークンなど、それぞれのトークンの存在価値があるが、まだまだその実体を捉えている人々は少ないと思われる。

トークンエコノミーに期待しうる未来
キャッシュレス社会に移行すると同時に広がりを見せるトークンエコノミー(仮想通貨による経済)。
手元に現金が無く、オンラインでシームレスにつながる経済世界が広がれば、その可能性は無限大に広がるはずである。
その中心には、既存の金銭価値だけでは可視化できない価値ですら”評価経済社会”の中で動き出す可能性が極めて高い。
すでに皆が活用し始めているクラウドファンディングなどもその一つであると思うが、信用経済社会において”人”の価値尺度が高まるなかでトークンエコノミーのマッチングはすこぶる相性が良いと言えるだろう。

『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話 - 堀江貴文』



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