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不登校の親がしてはいけないこと

子どもが不登校になると

「どうしたらいいのかわからない」

という方は多いのではないでしょうか。
親としては慌てたり戸惑ったり焦ったりするのは当然です。
そのような精神状態ですと、ますます、どう行動をすればいいのか、わからなくなりがちです。

そこで今回は
「不登校の親がしてはいけないこと」というテーマでお伝えします。


ただ、

「不登校の親がしてはいけないこと」は
すでに様々な専門家が示しています。
実際にボクも似たような発信は何度もしています。

その多くは子どもへの「接し方」や「声のかけ方」など
「子どもに対して」の「これはいけない」というものが多いです。

そこで今回はちょっと視点を変えて
「子どもに対して」ではない部分で
「不登校の親がしてはいけないこと」を3つ、お伝えしてみます。


①ひとりで何とかしようとする

子どもが不登校になると「私の責任だ」と感じて、
誰にも相談することなく、
自分ひとりで何とかしようとする人が多いのですが、
これはおすすめしません。

たしかに親としての責任を感じたり、
あるいは、
例えば母親であれば父親に対して「母親の責任」「妻の責任」を感じたり
または祖父母に対しての責任を感じたりして、
「自分の責任で何とかしなければ」と思ってしまうこともあるでしょう。

しかし、不登校の子どもは基本的に大きなストレスを抱えています。
そのストレスを場合によっては受け止めることになるのが親という立場です。
その親自身が、ひとりで全てを受け止めるのは不可能だと感じています。

よくコップの水に例えられますが、
親のコップの水があふれていては、子どものコップのあふれた水を受け止めきれません。

親のコップの水を少しでもどこかへ流す必要があります。
そのためには、
「誰かに話すこと」が極めて重要です。

誰かに話すといっても、
プロのカウンセラーでなくても構いません。

お友達や親戚、ごきょうだいに話せる人もいれば
逆に、全く知らない人のほうが話しやすい人もいると思います。

自分に合った「親の会」などがあれば、そこで話すのもいいですし、
もちろんスクールカウンセラーでもいいです。

家族のことを人に話しづらい、
子どものことは親が何とかしなきゃ、と
「ひとりで何とかしようとする」親が多いように感じますが、

それはとても無理があることで、
状況が長引いたり、悪化する要因にもなりかねないので、
「してはいけないこと」の1つに挙げたいと思います。


②毒を吐きすぎる

誰かに話す、は大切です。
それが難しい場合は、例えばTwitterなどで気持ちを出すのも良いことです。

時には愚痴や不満も言いたくなると思います、いわゆる「毒を吐く」ですね。
そうした毒を吐く行為も、ご自分のコップの水を出すためには必要です。

ただ「毒を吐きすぎる」ことは
おすすめしませんので、気をつけて下さい。

ボクはよく「言うと、そうなる」という表現をするのですが、
人間はどんな言葉を発するかによって、
その後の行動が変わったり、成果が変わったりするものです。

自分が発した言葉は、
目や耳から言葉として、自分の脳に返ってきます、そして記憶として定着をします。

その記憶が定着した状態の脳で
ものごとを考えたり、判断をしたり、行動をするわけなので、
どんな言葉が定着しているのかは大切です。

逆にいえば、
自分の思考や判断や行動に悪影響となるものは定着させない方が望ましいです。

例えば、
「どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの、こんなに不幸な人生はないわ」
などと、

たまに毒を吐くぶんには構わないのですが、
あまり習慣づいてしまうと、言葉が脳に定着します。

すると実際には、そこまで不幸な人生ではないのに、
脳は「私ばっかり不幸だ」という前提で働きますので、
本当にそちらの方向へ進む思考や行動になりかねません。

そうなると、
不登校という事実に対して悩むのではなく、
いつしか自分の吐いた言葉によって、事実ではないことで悩むことになってしまいます。

事実とは違うことで悩んだり苦しんだりしても、
子どもの回復にはつながりづらいので、またさらに毒を吐かざるを得なくなり、
そしてまた事実とは離れたところで辛くなる、という悪循環を生む可能性もあります。

ですから、
本当は、どうせ吐くならポジティブな言葉の方がいいのです。
「大丈夫だ」「なんとかなるさ」などと。

事実はどうあれ、ポジティブな言葉が脳に定着すれば、
前向きな思考や判断がしやすくなります。

ただ、実際には毒も吐きたくなるでしょうし、
先ほどお伝えしたように、気持ちを言葉にして出すことは大切なので

「吐きすぎ」に注意をしましょう、ということです。
毎日毎日とか習慣づかないようにしましょう、ということです。

ちなみに、
強い言葉、厳しい言葉で毒を吐くことにも気をつけて下さい。
強い言葉は、定着しやすい傾向にありますので、
「言うと、そうなる」を増長しかねません。


③我が子のことだけを考える

たしかに我が子のことが心配なのですが、
お仕事のこと、プライベートのこと、ご自分のやりたいこと、取り組んでいること、など
他のことをストップしてまで、
我が子のことだけに集中することは、おすすめしません。

よく子どもが不登校になると、
お仕事をやめて、常に家にいるようにする人がいます。
しょっちゅう部屋での様子を確認したり、
何時に起きて、何時に食べて、まで把握しようとしたり。

子どもの状態によっては、
目を離さない方が良いケースもありますし、
子どもから「ずっと家にいて欲しい」と訴えることもありますが、
そうでない限りは、お仕事をやめてずっと子どものことを見続ける必要はありません。

そもそも、
ただでさえストレスのかかっている子どもにとって、
常に親が家にいて、自分のことを気にしている状態は、
ストレスがさらに増える可能性もあります。

そして、
親自身も「我が子のことしか考えない」状態は
視野をとても狭くしてしまいます。

「我が子のこと」だけを考えているぶんにはまだいいのですが、
視野が狭くなると、
「我が子のこと」だけではなく、
「我が子が学校へ行くかどうか」だけとか
「我が子が就職できるかどうか」だけとか
さらに狭い視野で考えてしまうことになる人が多いです。

そうなると、
子どもへの関心や、子どもとの会話、子どもへの態度も
その狭い視野の中だけで繰り広げられてしまいかねません。
「学校どうする」「就職どうする」とか。

そんな日々が続けば、
当然、子どもはストレスが増しますし、
親もストレスが増します。

視野が狭くなるというのは、大きなストレスにもなり得ます、とても怖いことでもあります。
子どもが回復しづらいだけではなく、
親もつらくなっていきます。

我が子を想うからこそ、
どうしても心配で、我が子のことばかり考えてしまいがちですが、
我が子のために、また親自身のためにも、
お仕事なり、他のことなり、
「我が子のこと」以外の生活も大事にして欲しいと思います。


以上、
「不登校の親がしてはいけないこと」を

「子どもに対して、ではない視点」から3つ

①ひとりで何とかしようとする
②毒を吐きすぎる
③我が子のことばかりを考える

これは気をつけて欲しい、ということでお伝えしました。

ということを話している動画がこちらです^^

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


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