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不登校とカウンセリング

不登校生の保護者にとって「カウンセリング」という言葉そのものは身近でも、実際のところよくわからないことも多いかと思います。そこで「不登校とカウンセリング」について。

カウンセリングは受けたほうがいい?

結論からお伝えしますと、
特に保護者のみなさんにはカウンセリングを受けて欲しいと思っています。

無料で受けられるスクールカウンセラーや行政の窓口などもありますし
第三者に話すだけでも、親子ともども回復につながることがありますので
カウンセリングは受けてみて欲しいです。

では、どこで何を受ければいいのか、と思われる方や
あるいは、
過去に受けたけどしっくりいかないという経験をされている方のために
そのカウンセリングについて、もう少しお伝えしていきます。

そもそもカウンセリングって、どんなイメージをお持ちでしょうか。
アメリカなどでは、日本と比べて多くの人が気軽に利用するという話は
ご存知の方も多いかと思います。
ある調査によると、

アメリカでカウンセリング(セラピー)を受ける人の数は、日本の40倍という調査もあります。


日本の場合、
病気の人が受けるイメージとか、知らない人を頼れないとか、家族の問題は家族で解決するものだとか、
そうした思い込みや先入観や習慣によって、なにかとハードルが高いようです。


そのカウンセリングですが、
保護者からのご相談で多いのは

「ウチの子にカウンセリングをお願いします」というケースです。


子どもをなんとかしたいから
子どもをカウンセリングして欲しい、というわけですね。

しかし多くの場合、
カウンセリングを受けて欲しいのは、子どもではなく保護者のほうです。

これは「親が悪い」とか、そういうことではないので誤解をしないで下さい、
思い込みや先入観は捨てて下さい。


なぜ保護者に受けて欲しいのか。

子どもも頑張りすぎで不登校になっているケースは多いですが、
保護者のみなさんも、ずいぶん頑張りすぎているケースが多いです。
それによって、
視野が狭くなったり、気持ちに余裕がなかったりしているので
まず保護者のみなさんが、気持ちを少しでも楽にすることが
みなさん自身のためにも、そして、お子さんのためにも大切になってきます。

だからまずは保護者に受けて欲しいのです。

子どもへのカウンセリングは、
高校生以上であれば検討してもいいと思いますが、

小中学生であれば、
好きなことをとことんやらせてあげる、
雑談をする、
話を聞いてあげる、
一緒に何かをする、などでカウンセリングの効果を十分に得られることが多いので
それは知っておいて下さい。

「不登校のカウンセリング」について

不登校のカウンセリングとは、こういうものです、と言いたいところですが

「不登校」といってもタイプが様々であるように
「不登校のカウンセリング」も、
原因や状態やあるいは時期によって内容は様々です。

たとえば

・元気のない状態の改善
・親子の会話をより良くする
・学校をどうするか、復学するのかしないのか
・進路や将来に向けてどう動くか

など

「不登校のカウンセリング」といっても
みなさん自身の、あるいは子どもの状態によって
なにをするのか、なにを目指すのかは変わってきます

またカウンセラーにも、
得意な分野、扱っていない内容、がありますし

そもそもカウンセラーといっても人間ですので
カウンセラーもタイプが様々

よって
「不登校のカウンセリング」も様々、であることは知っておいて下さい。



「カウンセリングの効果」

カウンセリングを受けることで、どのような効果があるのでしょうか

・聴いてもらう→気持ちを出せる、落ち着く、すっきりする
・リードしてもらう→気持ちを整理できる、道しるべ
・一緒に考えてもらう→こんな時どうする?の確認ができる
・専門知識や経験→具体的なアドバイス、進路や将来の相談

こうして効果も様々です。

様々ではありますが、どのカウンセリング にせよ

ひとりで考えたり悩んだりするよりも
プラスになる点は大きいと思います。


では、
どんな種類のカウンセリングがあるのか
「カウンセリングの種類」について、
いくつか挙げてみます。

・スクールカウンセラー→聴いてくれる、学校の意向
・行政相談→聴いてくれる、進路などでは連携できる可能性
・医療機関→精神科医、専門知識や事例は豊富
・民間→幅が広い、タイプが様々

どのカウンセリングでも
基本的にはきちんと話を聴いてくれると思います。

どれが良いとか悪いとかではなく
それぞれに特徴があるということです。

では、
様々なカウンセリングの中で

「無駄になるカウンセリング」というパターンをいくつかお伝えしておきます

無駄になるカウンセリング

・タイプがずれている
 →話を聴いて欲しいのにアドバイス中心とか
  具体的なことついて話したいのに、そこは専門外とか
  タイプによって、せっかくのカウンセリングが無題になることはあります

・目的がずれている
 →「親子とも元気になりたい」という目的でも
  カウンセラーのスタンスが「とにかく学校へ戻すこと」だと噛み合いません
  やはりせっかくのカウンセリングは無駄になるでしょう
  そのカウンセラーが目的としていること、目指すもの、は確認をしておく必要があります

・話しづらい
 →これは大事です
  どれだけ経験や専門知識があっても
  話しづらいな、話していると違和感があるな、といった場合は
  相性が良くない可能性があります
  相性が合わず、その時間自体がしんどいのは、やはり無駄が多くなります
  あるいは残念ながらカウンセラーのスキルが低い可能性もあると思います

この
「無駄になるカウンセリング」をふまえていただくと
次にお伝えしたい
「カウンセラー選びのポイント」が見えてきます

「無駄になるカウンセリング」は
・タイプがずれている
・目的がずれている
・話しづらい、相性が合わない

でした、それをふまえると


「カウンセラー選びのポイント」は

・カウンセリングのタイプを知ること
・カウンセリングの目的を知ること
・相性

となります。

カウンセリングの「タイプ」や「目的」については、

・ホームページや、そのカウンセラーの発信で確認をすること

・事前に電話などで問い合わせていただく

・1回目の印象

などで判断してみて下さい。

特に初対面での印象は大事です
1回目で「ん?」と思う違和感があれば、2回目以降は慎重に考えましょう。
いわゆるセカンドオピニオンのように
他のカウンセリングを受けてみることも良いと思います。

ですので
「○回セット」「最低でも○ヶ月」といった
しばりのある契約をいきなりしないように気をつけて下さい。

また、
カウンセラーの立場としても
良心的なカウンセラーであれば
「2回目以降はお受けできない」と判断するケースもあります。

それに、カウンセラーから
相性が良くないなと感じることもあります。

どれだけ経験や実績があっても人間どうしですので
初対面のときは、
上限関係ではなく、お見合いのつもりで「次も会いたいと思えるかどうか」を判断しましょう。

気持ちを軽くするためのカウンセリングなのに
気が乗らない人と会うのでは、本末転倒ですからね。

逆に
違和感や引っかかる点が特になくて
話しやすいな、また話したいな、と感じられるようであれば
他のカウンセリングを受けずに、まずは継続してみることをおすすめします。

複数のカウンセリングの併用はあまりおすすめしません
カウンセラーによっては、明確にNGと言ってくると思います。

最後に


「カウンセリングの効果を高めるポイント」をひとつ

いざ、カウンセリングを受けてみようと思ったら
ひとつだけ意識して欲しいポイントがあります。

それは

・話すことをまとめなくていい

という点です。

たとえば、
話の時系列がめちゃくちゃでも、脈略がおかしくても、矛盾があっても、
なにが言いたいのか、わけがわからなくても、
プロのカウンセラーであれば、ちゃんと聞いてくれます。

悩みの最中にいるわけですから、
わけがわからないくらいの心の状態だと解釈して
きちんと聞いてくれますし
そこでバカにされることも、おかしな人だと思われることもありません。

カウンセラーによっては
ワークとして
「話をまとめる」とか「時系列で整理をする」といったことをやる場合もありますし
ボクもあえて「まとめてみましょう」という展開を使ったりもしますが
それは少なくとも2回目以降の話ですし、
カウンセラーが意図をもってやるケースです。

みなさんは、
「ちゃんと話すことをまとめておかなきゃ」などと
「いい人」にならなくても大丈夫です。

その場で思ったこと、感じたことを、そのまま口にするほうが
気持ちが出しやすくなることが多いですし、
泣いたり怒ったりと感情も出しやすいです。

気持ちを素直に出してもらえると
カウンセラーの立場としても信頼関係が築きやすくなり
共に前進もしやすいです。

ですので、
カウンセリングの効果を高めるために

・話すことをまとめなくていい

という点だけ、お伝えしておきたいと思います。


「不登校とカウンセリング」についてでした。

よろしければ参考にしてみて下さい。

・カウンセリングは受けたほうがいい?

・不登校のカウンセリングってなに?
・カウンセリングの効果
・カウンセリングの種類
・無駄なカウンセリングとは
・カウンセラー選びのポイント
・効果を高めるポイント

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

ってことを話している動画↓です^^;


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