ARCTURUS(アークトゥルス)
当社★シリーズより新商品を投入いたしました。
★シリーズとは・・・H27年度醸造年度から6代目製造責任者の僕が展開をし始めた商品群の一つ。
<コンセプト>
○地元柏崎のお米を100%使用すること
○テーブル酒を意識
→晩酌酒として楽しめるようなライトな飲み口
○日本酒の中では低アルコール度数(13-15度)を目指します
○基本レシピが通常清酒では考えられないようなレシピ
→故に今までの日本酒にはない味わいが多いです
内容量は全て720ml以下の展開
現在発売しているSIRIUSに続くスパークリング清酒です。
▲SIRIUS 写真は2018ビンテージ
スパークリング清酒のあれこれ
当社のスパークリング清酒の製法はSIRIUSと同じく瓶内二次発酵スタイルを採用しています。
そもそもスパークリング清酒には大きく分けて二つのスタイルがあります。
スパークリング清酒のスタイル
①ガス充填方式・・・出来上がった清酒に炭酸ガスを吹き込みガスを演出させる方法
②瓶内又はタンク内二次発酵方式・・・酵母がアルコール生成と同時に出す二酸化炭素を瓶内又はタンク内で閉じ込めた方法
①は安定性が増します、安定的なガス圧を得たい場合はこっちがおすすめな製法。ですが、個人的にはロマンがないなと思ってしまいます。しかし安定性は抜群なのでいつ何時買って飲んでも同じガス圧なので安心感はとてもあります。
②はロマンはたっぷりです(笑)特に当社の採用している瓶内二次発酵型は瓶の中でアルコール発酵を促しさらにそこから発生した二酸化炭素をゆっくり時間をかけて液体に溶け込ませます。
ですが、安定性には欠けます。個体差が出ないようにメーカーも努めますが、現在のスパークリング清酒と名乗れるルールの中では①に比べると安定性に欠けます。
酒蔵は①②のスタイルをチョイスしてスパークリング清酒を製造します。
この瓶内二次発酵清酒はとにかく手間がかかります。お酒を詰めるときにも人員がいるし、何よりも瓶の中で再度発酵を促す為、瓶内二次発酵前(つまり瓶詰め前)のお酒が未完成な訳です。未完成な状態で瓶に詰めて然るべき期間寝かせるわけです。
もう瓶詰めしてからは何も手を加えることができません。酵母頼みです。うまく発酵が進んで、しかもうまいお酒になってくれと願うだけです。
発酵が途中で止まるかもしれないし、瓶内二次発酵前は美味しい!と思っても二次発酵を終えてテイスティングしたら不味い、と言うことにもなってしまう可能性があるのです。
細かな工程は色々ありますが、今回は省きます。個人的には複雑な工程もさることながら、蓋を開けてみないとどんな味になっているか想像がつかないこのスパークリング清酒は難易度がとてつもなく高い酒だと思っています。だからこそリリースまで漕ぎ着けたときは嬉しいのです。
ARCTURUSとは
★シリーズは全て一等星の名前を採用しています。ARCTURUSは春の一等星で、お酒の色がピンク系であることから春の一等星から名前を取っています。ラベルの背景は原料のお米が作られている田んぼの春の表情を切り取っています。
ラベルの元となった田んぼの写真。この曇天で田んぼもぐちゃぐちゃな感じがいかにも柏崎の春らしい景色です。
このお酒の特徴は2点です。
①ドライ設計な味わいであること
②赤-オレンジ系の色合いであること
見た目・ラベルの統一感からしてもSIRIUSと似ていますが、SIRIUSは甘味と酸味が中心のスパークリング。単体で飲んでも美味しく飲めるお酒です。
こちらのAECTURUSは食中酒として楽しみ易いようにドライでキレ良く、そして複雑味を楽しんでもらうような設計にしています。又、古代米を使用することで、色はほんのりピンク色に色づいています。さらに古代米を入れることで苦味なども加わりよりお酒に複雑味が増します。
香りもいちごのような香りがあります。
この色付けは、古代米と言う昔からの在来品種のお米の中から紫黒米と言う米を作っている柏崎の生産者様から仕入れています。この紫黒米を入れるととんでもなくやっちゃいけないことをやっているような感覚に陥ります。
実際の仕込みはこんな感じ。躍動感がありすぎてブレブレな写真です。。
実はこの昨年も挑戦しましたが、失敗してしまい2年越しのリリースです!
手間はSIRIUSよりも数倍手間がかかる為、毎年リリースできるかわかりません。2020-2021ビンテージでは、製造スタッフに新人が多いため製造は行いません。見かけた方はぜひよろしくお願いいたします。
<スペック>
ARCTURUS 2019
アルコール度数 13度
内容量 720ml
原料米 新潟県柏崎市産米100%使用
販売は特約店様にて行っております。
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