見出し画像

僕たちの酒vol.6

今年もこの季節がやってまいりました。

ひやおろ、、、、当社にはここ数年ひやおろし商品はございません。
ひやおろしを楽しみたい方は他の酒蔵のお酒をぜひお楽しみください。

当社は夏頃〜次の新酒までの時期は
・実験的なお酒
・蔵人たちのその年の集大成のお酒
などのお酒をリリースいたします。

そして※僕たちの酒もH29BYのメンバーからつないできたバトンも今回のリリースで3回目となります。

※僕たちの酒とは、、、当蔵は酒造りをしたい、自分で蔵を立ち上げたい、そんなメンバー達と酒造りをしています。つまり全員酒造りを全身全霊をかけて楽しんでいるわけです。
 酒蔵として彼らがより日本酒づくりに楽しんでもらえるうよう場を3年前から作るようになりました。それがこの”僕たちの酒”です。
彼らが阿部酒造で学んだ全て、そして知的好奇心に基づいて造られたお酒です。この僕たちの酒でよかった点を当社の通常ラインのお酒に採用していたりもします。

—ここからは専門的なお話しなので、興味がある方だけお読みくださいー

僕たちの酒vol.6は昨年リリースをした僕たちの酒vol.3(高酒母歩合酒)の応用編のイメージです。高酒母歩合のお酒は酒母の歩合が高いがゆえ、発酵管理が難しい作品でした。
ですが、同時に酒母の割合を高めたこと特徴的な酸の獲得にたどり着きました。

高酒母歩合酒の良いところを採用しようと考えたお酒がこのvol.6です。
三段仕込みとは別に生酛造りの前段(酵母培養フェーズ前まで)を行い醪の途中で添加をします。つまり乳酸割合が多い甘酒を添加している形です。

こうすることで、当社の酵母由来の酸にプラスして”乳酸”の味わいを付加することができより複雑味が出るお酒になるのではないかと思い造りを行いました。

▼生酛製法

アセット 1-100

▼乳酸酛

アセット 2-100

つまり、通常の酒の仕込をしながら一方でこの乳酸菌由来の乳酸を培養することを行わなくてはいけません。しかも発行途中のもろみにいれるタイミングも決めているので、それまでに乳酸菌培養フェーズをコントロールしながら乳酸酛を完成させる同時に2つのことを行わなければいけず、なかなか難しい酒造りでした。

通常の仕込みに加えて手間がかかる仕込みのため今季は僕たちの酒としてリリースしていますが、このお酒は阿部酒造の新しい味わいとして今後も他のお酒に反映してみようと思います。
量が少ないのでこのお酒は720mlのみです。

スペック

<僕たちの酒vol.6>

内容量 720mlのみ
アルコール 15度(原酒)
火入れの有無 火入1回



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?