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僕たちの酒vol.4

僕たちの酒 vol.4まできました。

僕たちの酒vol.4も僕たちの酒vol.3同様、

・矢島 衛

・穴見 峻平

・板倉 良太

・福田 義也

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この4人と共に造りを行いました。そして2018-2019BY(H30BY)の阿部酒造のテーマは"本当に今の酸の出し方が当蔵の目指す酸味の答えなのか"です。

vol.4では、vol.1と2に戻ってもう一度生酛造りを行うこととしました。
これは蔵人との話し合いの中で全員一致して生酛を行いたいということから実現したのですが、ただ、生酛をやっても僕たちが楽しめないということで、酵母を添加しないverで製造を行いました。

造りの人間からするととってもワクワクする取り組みですが、何がワクワクするかわからない方は↓を読んでください。

酵母無添加の楽しさ

清酒って何?難しい。と思われる方が多いかと思いますが、清酒の製造においては単純でぶっきらぼうに言ってしまえば


甘酒に清酒酵母を添加してアルコール発酵をさせているんです。


酵母は餌となる糖分を摂取しアルコールと二酸化炭素を生成します。
このアルコール分が当蔵だと15-17度に着地するように操作をしていきます。酵母の種類は様々あり、清酒製造においては清酒用の酵母を使用して仕込むことが一般的です。当蔵だと協会901号(注1)がメインになります。

○酵母の種類:協会とは日本醸造協会が全国の酒蔵に向けて頒布しているもの
○901とは9号酵母の泡なし酵母の意味。
 同じ9号と言う酵母にも発酵するときに泡を大量に出すものとほとんど出さないものがあります。詳細な説明は後日

つまり酵母の役割は清酒製造においては極めて重要ですし、この酵母にしっかりと働いてもらわないと酒になりません。その為、通常酵母を添加するという工程があるわけですが、今回の僕たちの酒vol.4はこの清酒酵母を添加せずに、自然に湧く(自然に発酵する)のを待ちます。(正確には自然に涌きやすいように操作をします)

実は僕たちが生きているこの空間にも酵母ってたくさんいるんです。特に長年酒造りをしている酒蔵の空間には清酒酵母が至る所に浮遊しているわけです。

いつ酵母が舞い降りてくるかわからない不安とわくわくと2つの気持ちが交錯しながら製造したお酒です。

このお酒を歯切りに当蔵では毎年1-2本は酵母を添加しない酵母無添加酒を製造するにようになっています。






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