SmartHR カスタマーサクセスのQuip活用を大公開
こんにちは。SmartHRでCS Opsをやっている あべ です。
この度、Salesforce Live:Japan に参加させていただき、「Salesforce Anywhere(以下Quip)」の活用事例をご紹介しました。登壇内容+αをnoteにまとめましたので、ご参考ください。
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■ CS Ops(カスタマーサクセス オペレーション)とは?:SmartHR導入企業様を担当するカスタマーサクセスチームの中で、組織全体のオペレーション改善、データ整備、ツール導入やイネーブルメントなどを幅広く担当する人たち。※積極採用中
Quipの用途と導入背景
CSチームでは、お客様との商談議事録としてQuipを活用しています。
Quip導入の背景には、お客様の窓口となるカスタマーサクセスマネージャー(以下、CSM)の活動登録の標準化が目的でした。つまり「誰が・何を・どこに・どのように登録するか?」を定義し、きちんとお客様の情報を回収・保存することです。それに加え、CS Opsでは「商談のクオリティの担保と向上」という裏ミッションを掲げていました。
具体的な活用事例を公開
「Salesforce」と「Quip」と「Slack」、そして「Chili Piper」という日程調整ツールを連携させることで、商談日程の調整 〜 WEB商談リンク発行 〜 議事録作成 〜 活動登録までを自動化 しています。
■ Chili Piperとは?:SmartHRのCSチームで利用している日程調整ツールです。発行されたURLにはGoogleカレンダーと同期されており、お客様はリアルタイムで担当CSMの商談空き状況を確認・商談予約を行うことができます。
①日程調整用URLをメールで送信 :まずはChili Piperから自分専用リンクを発行し、メール等でお客様に商談を打診します。(複数のCSMで商談に参加する際は、参加者全員の空き枠が表示されるリンクを作成することも可能)
②商談予約:お客様が①のリンクから商談を予約すると、Chili Piperから自動で ③確認メール が送信されます。Chili PiperはZoomとも連携していて、ZoomミーティングのURLも一緒に発行・送信してくれるので、CSMから追加の対応をする必要がありません。
④活動登録:Chili Piperに送られた予約情報を元に、Salesforceには「行動レコード」が自動作成されます。CSチームではSalesforceの行動・ToDo・メールメッセージオブジェクトで活動履歴登録を行っています。
ちなみに日程調整用のURLはお客様によって変更しているわけではなく、CSM単位で同じものを利用しています。お客様が予約時に入力たメールアドレスなどの情報をもとに、Salesforceの顧客(取引先責任者)情報を合致させて行動を関連させるべき取引先に選択させています。
⑤Quipが生成される:そして、④の行動レコード作成をトリガーに、Quipで議事録が作成され、ミーティングを担当するCSMにSlackで ⑥予約が通知 されるという流れです。CSMは通知のリンクからSalesforceにログインして、議事録を確認し商談に臨みます!
実際にSlackに投稿される予約通知、Chili Piperのアイコンが愛らしい。
※ SalesforceにメンバーのSlack IDを登録し、Slack通知を実現しています。この運用事例は改めて紹介したいと思います。
行動レコードのイメージ、Quip議事録を右側に大きく埋め込んでいます。
Quip議事録の3つのメリット
では、実際にCSチームで利用している議事録を参考に、Quip議事録の機能のメリットを紹介します。本当はもっと機能はあるのですが、標準で利用を推奨しているものを3つ抜粋しました。(文言はダミーです)
1つ目は、Salesforceの最新の項目値を挿入して議事録を作成できる点です。前述した「Quipが自動生成」されたタイミングで、その取引先などのオブジェクトに入っているデータを挿入し、議事録を作成してくれます。
Quip導入前は、テキストメモのような簡易な議事録ツールを利用していました。そのため商談準備の際には、事前にSalesforceを確認し、契約情報などを手動転記する作業が発生していました。※ 黄色い部分がSalesforceから自動挿入された情報です。
2つ目は、議事録のテンプレート化です。
事前にアジェンダやヒヤリング事項を設定しておくことができます。また、テンプレートは複数用意しており、お客様のフェーズや提案内容によって使い分けています。例えば、導入初期フェーズならオンボーディングに関する内容をメインに、安定運用後は要望ヒヤリングや新機能提案を注力した内容にしたりしています。
最後に3つ目、Quipの議事録上からSalesforceを直接更新できる機能です。
Salesforceの項目を指定して、Quip上に表示させることできます。Quip議事録の内容は、Salesforceの項目値として登録されるわけではないため、レポート化して集計することはできません。そこで、Salesforceで回収・管理・分析したい情報のみ、このように項目を表示させて更新を促しています。ちなみにフェーズなども更新できます。
導入効果の振り返り
さて、Quip導入からちょうど1年経ち、最初にお話した導入目的に対する結果のご報告です。
「活動登録の標準化」は早期に実現できました。元々商談議事録をとることはCSMは自然にできていて、Salesforceに転記することが課題であったため、Quip議事録とSalesforceの行動レコードがセットになり、自動作成されることによって、難なくクリアできました。
「商談のクオリティの担保と向上」については、なかなか数値としては見えにくい部分だと思います。しかし、Quip議事録を利用するメリットにより、お客様の契約内容や更新日を把握し、テンプレートによって話すべきこと・聞くべきことを標準化することは、CSMにプラスアルファを提案できる余裕を自然と生み出しているのでは、と感じています。
実はCSチームでは、毎月コンスタントに2〜3名の新入社員を迎えているのですが、そのイネーブルメントにも一役買ってくれています。(商談の流れや最新の利用資料を共有するのも、なかなか大変ですよね)
単純なツール導入でなく、CSチームの組織成長にどう活かせるかを想像して実装する。もちろん、導入して展開して終わりではなく、課題があれば解消し、浸透まで責任を持つことが必要です。
※ CSMのクリック数やUIに、うちのメンバーはとても敏感です。職人。
最後に
今回は、Salesforce Live:Japan をきっかけに、SmartHRのCSチーム、Opsのお仕事、面白さを多くの方に知っていただきたいとnoteをまとめした。これからも情報発信していく予定です。乞うご期待。
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