#3 新聞記者がサウンドエンジニアを目指した理由(下)
再び私を襲った絶望感 念願の仕事に就くことができ、どん底だった人生に光が見えてきました。小さな新聞社でしたから給料や休みは少なかったですが、仕事の自由度が高く、日々いろいろな立場の人たちに会って話を聞くのは楽しかったですね。先輩や後輩もみんな苦労人ばかりで腰が低い方が多く、同じ志を持った者同士の心地よい連帯感がありました。
仕事は充実感があった一方、時が過ぎるにつれ、最初は気にならなかった労働環境や待遇面について、どうも違和感が募り始めてきました。とにかく記者の人数に対し