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AI翻訳と外国語学習 〜実際にAI翻訳を使ってみる実験(お遊び)スタート〜

夏休みに入り、色々と作業はありますが、この期間に一つある実験をしてみようと思って、今コツコツと取り組んで(遊んで?)います。それは「複言語が飛び交う現場で、AI翻訳をとことん使ってみる」ということです。

AI翻訳

ここ数年、AI翻訳(機械翻訳)の技術は飛躍的に向上していることは、多くの皆さんもご存知のことだと思います。2016年にGoogleが導入した「ニューラル機械翻訳」と呼ばれる技術により、今までは「あまり使えない」ものとされてきた機械翻訳が、「専門家も唸るくらいの草案を作り出せるようになった」という記事を見たのは、ちょうど1年前でした(下はその記事)。

そして、Zoomからきたメールを見ていたら、先月末にドイツのスタートアップ企業(機械学習翻訳の開発)を買収したことを発表していました(ちなみに、上の記事のDeepLもドイツの企業です)。Zoomのビデオ会議に多言語翻訳機能を提供する計画の始まりですね。

AI翻訳と語学学習

さて、AI翻訳に関わる企業が口を揃えていうのが「言葉の壁をなくす」というスローガンです。AI翻訳が言語の壁を取り除きつつある時代に入ったことは間違いないと思います。

そこで、AI翻訳の話題とともによく上がるのが「それでも英語(外国語)学習は必要なのか?」という問いです。

これには人それぞれ、本当に色々なご意見があると思います。ちなみにAI翻訳機「POCKETALK(ポケトーク)」生み出したソースネクスト代表の松田憲幸氏は、「AI翻訳機を使うことと、学習して自分で英語を話せるようになること。これらは、相反するものではない」と考えを述べています。

松田氏は、グローバルで活躍するための語学戦略を考えると、①英語はしっかり勉強する、②その他の言語はAI翻訳機などに任せる、というのが定石だと話していました。そして、ビジネスのために第2、第3外国語の勉強をするくらいなら、その時間をファイナンスやITの勉強にあてたほうがいい、とも話していました。

上の記事はあくまで「グローバルなビジネス」において、さらには「ポケトーク」という商品を見据えての考えだと捉えていますが、「対面での印象」ということで言えば、まだ現状では英語を話せる人の方がポイントは高いのかもしれません。

一方で、これからはますます世界の人とオンラインでつながる機会が多くなる=つまり、「会話がPCやタブレット(機器)を通して行われる=その機器が翻訳機能を持っていれば自然とみんながそれを使う」という流れになりつつあるのではないかな、と思っています。

この辺はまだ私の中でもぼんやりとしているのですが、口から出る「言語」の種類でなく、その「内容」にもっとフォーカスが当たりやすくなるのではないかな、と。そして、英語以外の様々な言語に触れる機会が増えるということは、それだけ複言語へ興味を持つ機会も多くなるのではないか、とも感じています。

議論の前に、まずは体験と経験

以上は大人の(さらにはビジネスの)世界の話であって、では子どもたちはどうかというと、おそらく世界の人と繋がる最初のきっかけは「ゲーム」ではないかな、と思っています。そのくらい今は、世界の人と繋がるゲームがたくさんあります。

その中にMMOG(Massively Multiplayer Online Game)があります。MMOGは、インターネットを介した仮想空間において、アクションゲームやパズルゲームなどを楽しむサービスです。従来のゲームはすべてコンピューターが相手でしたが、MMOGの場合は自分以外の実際のユーザーを相手に、コミュニケーションを取りながら遊べる点で大きく異なります(上記リンクから引用)。

随分前に、"Star Wars Galaxies"というMMOGにハマっていました。私が大好きなスター・ウォーズの世界を探検できるだけでなく、スター・ウォーズの世界をRPGでプレイでき、それを何百人もの人々と同時にプレイできた時に、私は感動したことを覚えています(この時はまだ機械翻訳がなかったのでプレイは全て英語だったと記憶しています)。

今は、多くのMMOGでAI翻訳が標準装備されました。世界各地からプレイヤーが参加している=色々な言語が存在している=なんらかのAI翻訳が必要、という環境です。

そこでは実際にどんな感じでAI翻訳でコミュニケーションを取ることができるのか、またそのAI翻訳を使いこなすにはどんなスキルが必要か、ということを実際に自分で体験しながら見つけてみたいと考えました。

現在参加しているのは、日本人少なめなMMOGです。把握している限りでは、英国、オランダ、ドイツ、フランス、タイ、ベトナム、中国、韓国、インドネシア、ベルギー、オーストラリア、イタリア、スペイン、米国、あとは詳しい国は分かりませんが中東と南米から参加している方々とゲームの世界の中で協働作業しております(このグループには日本人はどうやら私だけのようです)。

とにかく掲示板では様々な言語が飛び交っておりまして、なかなか面白いことになっております。もう少しこのコミュニティでの作業を進めながら、気が付いたことは改めて記事にしようと思っています。

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