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七つの子 : another heaven 6

【注意】怖い話、嫌な話が苦手な方はスルーでお願い致します。

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  んだよっ! アイツ、マジむかつくわ。馬鹿なくせしてイラつかせてくれるわー。

 でもオレを心配して部屋まで来た時の、あの想像以上のアホヅラは今思い出しても笑える。鼻でか犬かっつーの。笑える。

 そっから河川敷までついて来ちゃって。マジ犬かっつーの。

 オレが仕込んだ話を黙って信じてればいいものを、ちょいちょい疑ってる感じもあるんだよな。ったく、馬鹿なくせに生意気なんだよ。イラつかせてくれるわー。

 アイツに運転させようとしたら「なんかあったらヤダから遠慮するよ」って、馬鹿か。これから交通事故どころじゃない悲惨な目に合わせてやるっつーの。

 ま、ハンドルに指紋もついたし、カーナビの履歴の住所にも行ったし、別にいいけど。

 それにしてもあの婆さんと犬には参ったわ。あれは流石のオレでも焦ったわー。きっとオレの顔覚えてたんだな。ボケ老人扱いされてて笑ったけど、マジ助かったー。ボケてるどころか、婆さんの記憶力、パねえわ。怖えーわ。マジで。

 天は我を見放さず。日頃の行いの良さだなきっと、

 ってそんなわけねーかー。笑える。

 第二村人みたいな爺さんの登場は予定外だったけど、結構良い味出してたな。あれも追い風だったっしょ。マジついてるわ、オレ。

 それと、あの家を見た時のアイツも笑えたな。今にも漏らしそうな顔だったもんな。笑える。


 それがよ。せっかくそこまでは良い感じだったのに、アイツが全部ぶちこわしやがって。マジうぜぇわ。馬鹿なくせにオレに同情なんかしやがって、「死にたいような顔」だとかほざきやがって。いや、オレも悲壮感は大事にしてたよ。そういう演出なんだからよ。悲壮感と不気味さ。これ、今回のポイント。

 でも「死にたい」はないわ。お前に言われたくねぇわ。マジで。

 アイツ、マジむかつく。馬鹿なくせしてイラつかせてくれるわー。あん時にオレもスイッチ入って本性出ちゃったじゃねぇか。クソが。

 しかも一緒に飯食ってやってもっと追い込もうと思ったら、「今日は帰る」って、ありえねぇーわ! お前が決めるなっつーの。黙ってついてくればいいんだよ、お前みたいなクソバカウジムシ野郎はよ。

 はい計画変更です

 アイツの恐怖と絶望に歪む顔をなるべく早く見たくなったわ。

 あーめんどくせー 。計画変えるのめんどくせーわー。

 マジでうぜぇーわー。

 

 とりあえず、一人目のガキをさらってこーよおっと。

 え、雨かよ。

 雨の方が拐いやすいし好都合か。

あめあめふれふれかあさんがー じゃのめでおむかえうれしいなー

 笑える。


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「悪魔を見たら鯨の大群を想像しなさい」

 これは大好きなお婆ちゃんの言葉でした。きっと嫌なことがあった時のおまじないみたいなものだったのだと思います。

 だから最近のボクは鯨の大群を想像してばかりいます。

 友達と音信が途絶え、家に様子を見に行く気が起きない半月ほど、家でも大学でもそうしていました。

 ある日。学食で鯨の大群を想像していると、急に声をかけられました。

「何か悩みがあるなら聞くけど?」

 そう言ってくれたのですが、ボクは咄嗟の事で曖昧な返事しかできませんでした。そのうち、その人は仲間に呼ばれて行ってしまいました。

 きっと名前だと思いますが、その人はカケルと呼ばれていました。


つづく


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 これはしめじのお兄さんが書いた世にも怖い物語から始まった企画に乗っかった物語です。下記が募集要項(?)です。

《カーナビに残る、前所有者の住所》の設定だけ残して、あとは全部変えてくれてもいいよ👌    (どんどんゆるくなっていく企画設定) あなたなりの解釈を。             あなたなりのストーリーを募集致します🐵

僕が今書いてるものはそれほど怖くないかもしれませんが、

 しめじさんと穂音(ほのん)さんが書かれたお話はガッツリ怖いので、苦手な方は本当に要注意です(笑

↓ こちらは しめじさんが書いたオリジナル(ホラー? サイコサスペンス?)小説(全9話)。


↓ こちらが 穂音(ほのん)さんが書いた別の最終話。この物語を一番と言っていいほど怖がっていた方が、さらに恐ろしい最終話を書くという現象が起きました。人の心の複雑さを垣間見れた瞬間でした(笑

七つの子(9) : another world




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