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MMT 現代貨幣理論とは④国債発行の仕組み。国債は国の借金ではない⁉︎

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MMT 現代貨幣理論とは①で解説したように自国通貨建の借金で国家は破産することはなく、従って国家に財源的な予算制約がは無くあるのはインフレ率のみという事を説明したと思います。今回は実際の国債が発行される仕組みについて解説したいと思います。

ズバリ、国の借金と書くとあたかも日本が外国にでもお金を借りてるように見えますが、違います。正確には国が国民に対して借金しているという事になります。こう書くと国の借金1000兆円と言われても、我々に対する借金なんだから政府が倒れるような事態にならない限り大丈夫と言うのが分かると思います。そもそも、国債の発行と言うのは元本については何もしなくても返ってくる仕組みになっています。これは日銀当座預金と言う銀行と政府しか作れない預金口座がキモになります。そして、面白いことに国債を発行すると世間に出回るお金の総量が増えることになるんです。では、実際に政府が国債を発行した時の流れを説明します。パワーポイント等の図を使って説明したいのですが、パソコン故障中のため申し訳ありませんが、汚い手書きの図でご勘弁願います(>_<)本当に申し訳ありません!

分かりやすくするため日本銀行、政府、民間企業、民間銀行の4つのみと民間銀行の日銀当座預金に10兆円ある前提でお話しします。

まずは銀行の日銀当座預金に10兆円のみある状態を考えます。次に国債を発行して銀行から10兆円を借ります。

銀行の日銀当座預金から政府の日銀当座預金にお金は移りましたが、民間企業は日銀当座預金を持ってないのでこのままでは支払いに使えません。そこで政府は民間企業に政府小切手を発行し民間企業に渡します。

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民間企業は確かに10兆円の支払いを受けましたが、小切手では材料費や賃金等の支払いが出来ません。そこで政府小切手を銀行に持ってくことで民間企業の預金口座に10兆円が振り込まれます。これで材料費や賃金を支払える状態になるので仕事が行えます。

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続いて銀行も政府小切手を決済しないといけないので政府小切手を日銀に持ち込みます。すると、政府の日銀当座預金に預けていた10兆円がそのまま銀行の日銀当座預金に戻ります。

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つまり最初に貸したお金がグルっと一周しました。しかも初期状態ではこの世に10兆円しか無かったのが国債を発行することでこの世のお金が10兆円増えてることが分かります。

このように国債を発行することは国民の負担になるものでは無く、国民の負担をむしろ軽くするものだと言うのが分かります。もちろんこれをグルグルと回して構いません。ただし、勢いよく回し過ぎると過剰なインフレになるのでそこだけ注意です。また今回は元本のみで語りましたが、本来はこれプラス金利の支払いが必要です。しかし、低金利であれば借換で済む話で、逆ならば景気が良いので国債発行を抑えれば良いだけです。とりあえず元本は別に何もしなくても返ってくることは分かったと思います。さぁ、これで日本国は破産するのでしょうか?

今回は国債の流れについて説明しました。この説明を聞いてこんな事を考えた方がいるのでは無いかと思います。こうやってグルグル回せるなら何で税金を取るの?です。確かにコレを見れば税金はいらないように見えます。結論から言うと税金の財源としての役割は補助的なものでしかありません。次回は本当の役割について解説していきますが、ちょっと他の事を書くかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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