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ギャラリー,イベントで出逢った作品

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偶然の出逢いも含めた、ギャラリーやイベントで出逢った作品たちを紹介した記事をまとめたマガジンです。
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2023年9月の記事一覧

[群]としての作品 -中園孔二「ソウルメイト」@丸亀市 猪熊弦一郎現代美術館

 成田から再び、高松へ。  いつものように、スケジュールが空いたところに滑り込ませた短い旅。天気は全国的に変わりやすく、崩れつつあったのだけど、「島には1日行かれればいい、悪天候ならば美術館巡りでもしよう」と調べていて…見つけてしまった。  どうしても行かなければという気になり、天候は回復したのだけど、フェリー乗り場の方には向かわず、高松駅から丸亀まで。  ちなみに、猪熊弦一郎作品の常設展も、前に訪れた時(下の記事)とは異なる時代に描かれた、異なる趣の作品を愉しめたので

フリオ・アナジャ・キャバンディング[Wunderkammer]@NANZUKA UNDERGROUND

NANZUKA UNDERGROUND(渋谷区神宮前)には、足を運びたいと思っていた。  Instagramをフォローはしていたのだけど、果たして気軽に行っていいものかと、躊躇していた。ハイブランドのショップに入るような気後れだ。  しかし同じくInstagramで、フリオ・アナジャ・キャバンディング「Wunderkammer」の詳細が告知され、これは行ってみたいと足を運んだ。「誰でも参加できる、作家を交えたレセプション」はさすがに場違いなので、そのあと、平日を選んで

渡辺 篤(アイムヒア プロジェクト)[私はフリーハグが嫌い]@国立新美術館

 アーティスト渡辺 篤の名前を知ったのは、昨年開催された「瀬戸内国際芸術祭2022」だ。  高松に、平家物語のゆかりの地で月の名所でもある屋島という場所があり、山頂展望台の隣の「れいがん茶屋」というカフェの敷地内で、作品《月はまた昇る》を出品していた。これは、人々の撮影した月の写真を素材とする映像作品を、「夜間2時間だけ」上映するというものだ。  そこまでの交通アクセスといえば、ドライブウェイの終点に駐車場があり、お寺を通り抜けてかなり歩く必要がある。旅人が訪ねるのは非常