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この自分と生きていくと曙の空に想う


明けない夜はない
君の呟き

薄墨色の空に
心が吸い込まれていく

モノクロに景色は沈んでいる  
寝静まった街
静かに星降る夜

もう長い間
漆黒の闇の中を
さ迷っている気がする
夜空に舞う想いは
着地点を見つけられずにいる

何かがべっとりこびりつく
まとわりつく過去
少し進むと
引き戻される感覚

先が見えない
手さぐりの道程

それでも光を求めて
一歩ずつ前に進む
   一歩ずつ
    一歩ずつ
見えないものを探して
確かにあるはずのものを探して

すると

水平線から
仄かな光

辺りの景色を緩やかに染める

光を探す


悶える
 もがく
掻き分ける

波に弄ばれる海月のように

明日の自分を探して
もがき続けてきた
諦めきれずに 
捨てきれずに

光はきっと差す
そう信じてもがき続けてきた


ああ

光の糸が降り注ぐ

いつの間にか
水平線を見下ろして
太陽は
輝きを放っている

夜明けだ

私の夜明けだ
迷いだらけの未熟な私にも
茜色の光が差す

明けない夜はないと
私も呟く

今年も
この自分と生きていくと
曙の空を見上げて想う




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